My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2017.7.29]FUJI ROCK FESTIVAL 2017 Day2

2日目です。

早くも遅くもない時間に起きました。テントは雨を防ぎきれず、ポタポタと落ちています。質の悪い睡眠でした。この日は終始雨が降っていました。雨に慣れてくると、小雨は雨にカウントしなくなります。

温泉入りたくね?と苗場温泉は例によって混んでいたので、車を走らせて雪ささの湯へ向かう。何時から〇〇始まるなー?とか言いつつも、ゆっくりと湯につかり、食事もがっつりと済ませる。仲間内にいるとどうしたってこうなってしまいますね。入場ゲートをくぐり抜ける頃には13時を過ぎたぐらい。最初はDay Waveを観るつもりだったけど、みんなPunpeeを観に行くというので、自分もどっちに行くか迷っていたし、どうせフルで観られないならとホワイトステージへと向かう。

 

  • 13:00〜 White Stage Punpee

ホワイトに行くと、なんだこの人数は?!と想像以上に人を集めていたのはこのPunpee、水曜日のダウンタウンのOPを担当したりする日本人MCである。フジロックはヒップホップ枠が少ないし、勝手に予想していた人少なそうっていうのは全くの杞憂に過ぎなかった。残念ながら間に合わなかったけど、ベックやレッチリ、オアシスに合わせてラップしたりして会場を大いに盛り上げていたようだ。

日本語ラップは、知れば知るほどあいつとこいつが利害関係で昔こんなことやってて、みたいのが見えてくるので面白いジャンルだと思います。」的なことを言ってたりして、なんか見た目も含めてステレオタイプなラッパーのイメージとはだいぶ離れてるなと感じました。この間地上波の音楽番組にも出演していたし、1stアルバムのリリースをきっかけに今年大いに飛躍するかもしれない。

 

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Punpeeを最後まで観ていたら、すっかりとアマゾンズのスタート時間を忘れていた!最初から見ようと思ってたのに…。小走りでホワイトからレッドまで向かう。到着すると、雨のせいもあってか、レッドは後ろまでぎっしり!と思いきや、後方の人たちが椅子を広げて場所をとっているのが大きな原因だと感じた。「テントの中は椅子禁止」という掲示が見えなかったのかな?イラっとしたから、ちゃんと聞こえるように嫌味を言ってやりました😡😡😡

 

  • 14:00〜 Red Marquee The Amazons

骨太いUKロックを鳴らす期待の新人バンド・The Amazons。少しUKロックシーンに気をかけている人なら名前は聞いたことがあるようなバンドかもしれません。Amazonsってネット通販っぽい名前で覚えやすいしね。

途中から来たので、後方でしか観られなかったけど、アルバムを1枚出しただけの新人だけど、その音源以上に圧があって鬼気迫る演奏を見せつけていた。Black Magicのときなんかは、音源ではダサく感じるイントロも、ライブでは粗削りな感じも相まって非常にかっこよく響くのだ!(これぞUKロック!)前方は特に盛り上がっていた。マーキーを揺らしていた!

特筆すべきはやっぱりラストのJunk Food Foreverでしょう!分かりやすくアンセムちっくな曲で、一度聴けば忘れられないコーラス部分。「イェーエエエー イェー エエ エエエー」なのか「オーオオオー オー オオ オオオー」なのかどっちなのか分からなかったけど(たぶん最初だけイェー?笑)、レッドマーキーにはとてつもない一体感が生まれていた。そして終演後も鳴りやまないオーディエンスの合唱…!という景色に感動してしまった。バンドとしても確実に爪痕を残したという感じだし、観客側としても日本の良い印象を与えられて良かったです。

 

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続くネバヤンを観るためにマーキーに残ってても良かったけど、ネバヤンは今後観る予定もあったし、なんかGlim Spankyのラジオの公開収録があるらしいで?ということでオアシスエリアでぶらぶら。このとき食べた長いフライドポテト美味しかったな。揚げたてだっただけかな。レッドの音漏れが聞こえてきたけど、ネバヤン初っ端から明るい未来をやっていて飛ばしているなーと思った。

 

グリムの前にJake Shimabukuroさんが公開録音をやっていて間近でウクレレの演奏を観れた。握手してくれた。めっちゃ気さくな人で好きになった。続いてGlim Spankyの二人が登場。今回のフジ、キャンセル出そうな面子だし、グリムはその代打要員でスケジュールが抑えられていたのかなー?なんて邪推していたけど、本当にただ遊びに来ただけっぽい。笑 The Lemon TwigsとTemplesを観に来たらしい。次はホワイトでがっつりやりたいと言っていた。なんかライブを観ずにこんな感じでまったりするのも良いですな。

 

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先ほどマーキーで友人に飲まされたウイスキーのせいで、少しほろ酔い状態になりつつ、こんな感じでグリーンでライブを観るのが結構好きだったりする。(晴れてたら尚最高!)そして楽しみにしていたアヴァランチーズ!

 

昨年、健康上の理由でまさかの直前になってキャンセル!楽しみにしていただけにショックな知らせだったけど、今年そのリベンジを果たしにフジロックにやって来てくれくれました!そして驚いたのはステージが昨年のレッドマーキーからグリーンの三番手に昇格したことだ。一体この一年で何があった。笑

おそらく他の出演者との兼ね合いとかが大きいんだろうけど、YouTubeで調べてみると、パーティー感強めなライブをしていたので、大きなステージでも盛り上がるだろうとの判断が下されたのであろう。

2ndアルバム『Wildflower』をジャケットをバックにメンバー2人+サポートメンバー3人の5人編成で登場。完全にバンドセットだ!一曲目はBecause I'm Me。イントロ終わりのBeing in love with you~♪で一気に宴が始まった。去年この曲がシェアされたとき初めて“アヴァランチーズ・カムバック!!!”を感じさせてくれたものだけど、この曲はライブのオープニング・トラックとしても完璧だ!2ndアルバムの流れそのままにFrankie Sinatra。促されるままに「アーーフランキシナットラ アーフランシナットラ」の合唱。この時既にアヴァランチーズのライブめっちゃ楽しいことを確信してしまった。ライブも想像以上に生音重視だし、この一年世界中でツアーを回ってきたことにより、相当ライブ巧者になっているのではないか。

今回のライブで主役を飾っていたのは、間違いなくサポートメンバーの方だった。3人それぞれに見せ場が作られていたし、ライブに華を添えていた。女性ボーカルの人はバットを振り回していたしw

そして大名曲Since I Left Youが苗場のグリーンに鳴り響く。たぶんこの曲で最後だよな~と感じつつも、まだ楽しいパーティーを終わらせたくない気持ちで心が渦巻く。世紀のダンスナンバーに身を揺られながら。

The Avalanchesをメインステージに抜擢したのって他のフェスでもほとんどなかったと思うんだけど、結果大正解だったと思います。雨に降られながらの短いサマーパーティーでした。

 

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いや~アヴァランチーズ良かったな~と思いにふけりながら、オアシスエリアの苗場食堂でとろろめしを食らう! フジロックの名物なので、お越しになった際はぜひ!(常連面)

 

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うかうかと食事をとっていたら、コーネリアスが聞こえてきて、焦ってグリーンへと向かう。

 

コーネリアス小沢健二が同日にラインナップされたのが大きな話題を呼んだ今年のフジロック。その効果もあってか、土曜日の一日券は完売。オザケンの方のホワイトは歴史的入場規制だったらしい。個人的には全然世代でもないので、当初は両方見ないつもりだったけど、予習を進めていくうちに、コーネリアスは世代とか関係なく今の自分が聞いても新鮮な気持ちで聴くことができるなと感じたので徐々に興味が強くなっていた。

サングラスをビシッと決めた小山田圭吾の姿が見える。ライブを観ていると、フジロックだからとかトリ前だからとか、そんなものには全く興味がないと言わんばかりにに飄々とライブを進めている印象を受けた。元々は音遊びからスタートしたような、音の断片をつなぎ合わせたようなものが、小山田圭吾の手にかかれば、スマートに、そしてスムーズに、意味を持って表現されるのだ。そして、それに加え、曲とシンクロした映像や照明でグリーンステージの空間が最大限に演出される。それはまるで周りの木々とステージが溶けあうような感覚である。その空間美にうっとりとしてしまう。STAR FRUITS SURF RIDERが聴こえる頃にはすっかりと陽は落ちていた。生で聴くと、よりいっそう気持ちが浄化されたような気持ちになる。この曲が20年もの前の曲だと言うのだからびっくりだ。決して万人受けするタイプのアーティストではないけれど、これをグリーンで見せるという決断をしたのは、フジロックっぽいというか、価値観を守っているという気がしました。

 

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  • 20:00〜 Rad Marquee Temples

Corneliusから間髪入れず、Temples!前回観たのは、2年前のHostess Club Weekenderだ。割と長く待たされた2ndアルバムだったけれど、内容が素晴らしかったし、これはぜひとも見たいなと思っていた。

前回は機材トラブルもあったりして、今回の方が格段ライブの仕上がりが良かった気がする。 1stと2ndの楽曲を上手く組み合わせてレッドマーキーにサイケの波を轟かせていた。5曲目に演奏されたCetaintyがしっかりと新アンセムになっていることを確認してマーキーを去る。頻繁に来日してくれるし、今度は新木場スタジオコーストを含む東名阪ツアーもするらしいので、日本での人気も安定したものになりそうだ。

 

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定刻が過ぎ、グリーンステージでAphex Twinが始まった。テクノを調べ始めれば、必ず行きつく重鎮アーティストでもある。自分も昔、TSUTAYAで借りて、よく分かんねーwとなった覚えがある。(分らんかったんかい!)

初めはLCDとステージ逆だろ!とか思ったけど(運営側もどっちでも良かった的な発言していた。)、フタを開けてみれば、ライブや演出内容から考えても、これで良かったかなという感じです。てか、エイフェックスのライブ、いろんな意味でやばかったらしいw

10分ぐらいだけ足を止めて見ていたけど、これ以上みると移動できなくなるのでその場を去る。とうとう待ちに待ったLCDサウンドシステムだ!

 

ちょっと圧倒的だった。未だかつて体験したことのないようなアドレナリンが出っぱなしのライブだった!ホワイトのトリでフルセットを用意してくれたフジロック様に本当に感謝!

ホワイトの前方には、Aphex Twinを切り捨てて、踊りたくてしょうがないという人たちばかりが集まて異様な空気感が漂っていた。外人さんも多かった。天井にはミラーボールが吊るされている。そしてステージ上に用意された機材の数々に、既に興奮が止まらない。

オープニングはUs v Them!始まった瞬間から盛り上がりは凄かったけど、そこからサビに向かってギアがもう一段階、二段階上がっていくからハンパない。最初からもうクライマックスかのようなオーディエンスのテンション!そこからDaft Punk is Playing At My Houseに流れ込み、少しピッチ早めな、そしてよりパンキッシュなサウンドで炸裂する!オーディエンスのはやる気持ちをなだめるように、3rdアルバムからI Can Change。ここから少しゆったりとしたテンポの曲が続いたが、決して退屈ということはなく、実験的なことにチャレンジし、あの手この手で観客をエキサイトさせようとする姿勢がうかがえて、ちょっとこのおじさん計り知れないなという感じ。

You Wanted A Hitの流れからTribulationsが投下される。しかし、ジェームスおじさん、太っててイケメンでもないのに、いざステージに立つとめちゃくちゃかっこいいw Yeahでイェー! イェー! イェー!・・・と叫びながら、踊りまくり、今回のライブの1つの沸点を迎える。疲れもピークに達しているはずなのに、ライブ中は不思議と痛みがどこかへ消えてしまう。これはもうスポーツですよ!

終盤に差し掛かり、新曲3つやるよと言って未発表曲を含む3曲を連続で披露する。Call The Policeなんかはこれから新たなアンセムの一つになりそうだし、今回初めて聴いたTonightもLCDの新境地を見たような気がする。9月に発売される新作も楽しみだ!Homeで本編が終了し、早く戻って来てくれと言わんばかりにアンコールの拍手が始まる。その期待を一身に受けてジェームス・マーフィーとその一同が再登場する。

2時間も経とうとしているのが信じられないが、もう終わりは近いのだ。Dance Yrself Cleanで再びオーディエンスを沸々と刺激していき、最後の最後にAll My Friends。イントロのピアノが聞こえてきたとき、これで楽しい楽しいライブは終わりだよ。と自分に言い聞かせなければならないのが辛かった。この至福のダンス・フロアもうじき消えてしまう。すべてをやり終えると、ホワイトは歓喜の瞬間を迎えていた。おそらく周りにいた多くの人たちが、天候とは裏腹に、晴れ晴れしい気持ちになっていたことだと思う。凄いものが観れると期待していたけど、それ以上のものを見せてくれた。LCD Soundsytemベストアクトです!

 

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日付を超えるまでライブを観て、テントに戻ってみると、Nina Kravizを観ると意気込んでいた友人たちは皆就寝。フェスって疲れるのよね。雨だと特に。さあいよいよフジロックも残すところDay3のみです。(続く)

[2017.7.28]FUJI ROCK FESTIVAL 2017 Day1

去年に引き続き今年も行って来ました!フジロック!あれだけ行きづらさを感じていたフジロックも一度行ってしまうと一気に敷居が下がってしまうものですね。今年はラインナップ関係なく行きたいと思ったので早割を買って年初めからずっとワクワクしていたわけです。(むしろラインナップが悪い方が色々気楽に遊べるな?と思ったくらい。笑)

蓋を開けてみると、第1弾からフジロックらしさを出しつつも“今観たい人たち”がたくさんラインナップされていて、早割買った自分大勝利!!!という感じでした(LCD soundsystemにテンションMAX)。早割はチケット代が安く買えるというのもあるけど、それよりも駐車券が場内1という最も会場に近い場所に駐車できるのが魅力的だと思った。今回はテント泊だったけど来年以降宿を取ったとして、徒歩圏内の宿を取れなくても場内1の駐車券があれば、色々と選択肢が増えるなと思ったり。 2年目ということもあってフジの回り方に少し余裕もできてくるかな?と思ってたんですけど、想像以上の雨に打たれてなかなか大変な思いもした三日間。でもやっぱり終わってしまった今となってはまたあの場所に戻りたいという気持ちでいっぱい。気合い入れてあんな山の中で音楽に入り浸るんだからそりゃ楽しいに決まってるんだわ。…とそろそろ自分が観たライブについて振り返りますか。今2017年に見ておくべきアクトが連なった金曜日初日スタートです!

 

  • 11:10〜 Field of Heaven Yogee New Waves

はい!私がフジロック2017のスタートに選んだのはYogee New Wavesです!トップバッターにヨギーは申し分ない!本人たちがヘブンに出たかったと言っていたけど、一番フジロックらしいField of Heavenに出演したいって思うのは、出演者でありながらフジロッカーだなって印象も受ける。Yogee New Wavesって今流行りのシティ・ポップ界隈では主人公的な立ち位置でもあって、そんなはずなのにメンバーチェンジなど難しい時期も経験していて。そんな中でやっとメンバーが固定され、足並みが揃ったという段階でのフジロック出演。これは熱すぎるんですよ。やっぱりヨギー主人公感あるなって思ったのは、一曲のMegumi no Amenという雨歌のときに急に雨が降り出して、曲が終わるや否や雨が止んでしまうという、、、ちょっとフジに愛され過ぎてますね。そして噂には聞いていたけど、ヨギーは熱いライブをするんだよね。シティ・ポップっていうと都会的でちょっと気取っているイメージがあるかもしれなけど、Yogee New Wavesが鳴らしている音楽はロックンロールそのもの。特にDreamin' Boyを聞いているときに強く思った。このまま自分達の世代を突っ走る存在であり続けて欲しいな。フジロック初っ端から熱い気持ちでいっぱいでした。

 

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ヨギー後は、僕以外の友人たちは全員グループ魂を観に行っていたので、グリーンの方へと向かう。するといきなり下ネタを全開にかましていたので笑った。そして自分の周りを見渡すと、笑っているのは男だけで女性たちはみんな真顔でスマホをいじったりしていたのが尚更面白かった。

お昼になり、新しくできたBlue Galaxyで、Rag'n'Bone Man歌上手いね〜と言いながら食事をとったり乾杯したりした。会場内にいれば、ほぼ音が途切れる空間はないし、ほんとにちょっと現世からトリップしたような感覚になっちゃいますね。

雨がポツポツと降り出し、とうとう去年全く使わなかったレインポンチョの出番である。

 

The Back Hornをやっと見る機会が得られた…。バックホーンは現在のように洋楽ファンになる前に、中学のとき友達に教えてもらって以来、中高の多感な時期にたくさん聞いたロックバンドなんですね。今まで自分が行ったフェスに出演していたりしても、他のアクトを優先させてしまったり、中々単独も見る気分になれなかったりで、随分とライブ観るのが遅くなってしまったという感じなんですけど、初めてのThe Back Hornがフジで見られるなんてこれ以上ないシチュエーションじゃん!と自分に言い聞かす。ヘブンのOgre You Assholeも今年観たライブが最高だったので、悩ましいところではあったけど土砂降りの中見るバックホーンを選ぶという選択肢が最善のように思えた。

一番バックホーンを聞いていたのはもう7年ぐらい前なのかー、と少し自分が歳を重ねてしまった事実に感慨深くなる。最近の曲あんまり知らないなーと不安に思っていたけど一曲目はなんとブラックホールバースデイ!一気に高校時代の自分にタイムスリップ!最近の曲を混ぜつつも、随所に過去曲も混ぜてくれて自分にとっては有難いセットリストだった。美しい名前が聞けるとは思ってなかった。そしてやっぱりThe Back Hornはライブバンド。重ねて来たライブの数が物語っている。どこまでも男臭くて、他にはない独特の世界観がある。コバルトブルーが始まる頃にはモッシュピットに突入している自分がいた。自分の思い出を回収したフジ初日の中盤。

 

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サニーデイ・サービスの近作「DANCE TO YOU」、「Popcorn Ballads」が凄く好きだったので、かなりライブの評判が良かったレッドのGallantと迷いつつもヘブンのサニーデイを選択。上記二作からサニーデイ・サービス曽我部恵一は“現在(イマ)の音楽”と凄く真剣に対峙しているという印象を強く受ける。ここヘブンなら自由に現在進行形のサニーデイを見せてくれるのではないかと期待していた。

ここはグリーンステージではないし、圧倒的なキャリアがあるので、終始安定感があって本人たちも気楽な様子でライブを進める。ヘブンは穏やかな雰囲気で溢れていた。そんな空気を一変させたのは「ゲストを紹介します。」と登場したC.O.S.AとKID FRESINOと共に披露された街角のファンクである。おそらく初披露だったと思うけど、それをやはりフジにぶつけてきたか!(ちょっと予想していた。)少し音源よりもスローテンポで演奏されていた街角のファンク。初見の人はびっくりした人もいたかもしれないけど、個人的には最新モードバリバリのサニーデイは大歓迎です!そしてこからセツナへ流れ込みライブの熱量はピークに達する。セツナのライブ化けは凄い!いや~サニーデイ・サービスかっこよかった。また見る機会は絶対訪れると思うので、過去の曲もたくさん聞いて臨みたいと思います!

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こっから休む間も無くライブを観る予定だったので、食事をとったり休憩したりして体力を温存!🔥

 

  • 18:10〜 Field of Heaven Father John Misty

第一弾の発表で今年のフジは一味違うぞ!って思わせてくれたのは、このFather John Mistyの名前があったからだと思ってます。こういうリアルタイムで世界的に評価されているアーティストをブッキングしてもらえると非常にテンションが上がりますね!世界で評価されているけど日本での人気はイマイチ…というアクトになると、周りは当然外国人ばっかになりますね。今年は去年よりも外国からのお客さんが多かったように感じるな。今年みたいにちゃんとトレンドを抑えたブッキングをすれば、日本人以外のお客さんがたくさん来てくれるのかな?と思いました。

Father John Mistyは米国のコーチェラ・フェスだとメインステージの三番手として出ていて、その時の演奏をストリーミングで見ててなんとなくイメージを作っていたので、ステージ割が発表されたときは、うーん?と思ったものの、英国のグラストンベリーだとフジと同じく第4ステージのトリ前という具合だったので、仕方なく納得。

Pure Comedyの特徴的な効果音と共にFather John MistyことJ. Tillmanがヘブンに登場する。うん、とにかくカッコよかった!曲に合わせて身振り手振りを加えて、曲を最大限にステージ上で表現しようとしている。下半身もくねくねである。笑 曲中にいきなり観客とのコミュニケーションを図ったり、かと思えばかなりエモーショナルになる瞬間などもあってジョシュの姿を一瞬たりとも見逃すことはできない。始まった頃は明るかった空も、ライブが終盤に差し掛かる頃には暗くなっていて、ヘブンが極上の空間となってきた。となると気になるのはもうすぐ始まるグリーンのThe xx。私は去年の単独にも行っているので、こっちをフルで見るつもりでいたけど、どんどんグリーンに流れていくであろう人たちを見てるとなんだか自分もそわそわしてきた。気になってしまったらその場を離れるという信念の元行動しているので、一番好きHoneybearを聴けたところでグリーンへ向かうことに。いやしかし、Father John Mistyは凄い表現者だなと思った。ステージ上のカリスマ性が光っていた。今回のライブかなり好評だと思うので、また来日して欲しいなと思う次第です。

 

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通りかかりにCatfish And The BottlemenがちょうどSoundcheckをやっていた。ここも今年の初めに見ていたからバサッと切ることができたけど、フジでの雄姿を見届けたかったな。今度はもっと大きなバンドになってぜひグリーンステージに出てください!

 

  • 19:20〜 Green Stage The xx

去年の来日公演での「See you soon」の通り、今年のフジロックにカムバックしてくれました!The xx!豊洲PITでのライブが震え上がるほど良かったのでまたこんな短いスパンで彼らを見られるなんて…。The xxのフジ初登場はRed Marquee、二回目はWhite Stageトリ、そして今回のGreen Stageトリ前。と順当にステージを大きくしてきている。それほど多くない日本と海外での人気の差がほとんどないインディー・バンドの一つである。

陽が完全に落ちたグリーンステージで一曲目のIntroが鳴らされると、完全に出来すぎたロケーションと相まって、あっ、凄いと思わず感嘆してしまう。透き通るような美しさが際立つSay Something Loving、スリリングさをはらむDangerous、Dangerousから間髪に入れず差し込まれたI Dare Youなど、3rdアルバムが発売される前だった去年の単独よりも、より最新作からの楽曲がライブに彩りを加えていた。そんな中で急に1stのVCRなんかをやったりすると、メランコリーさが倍増したりする。

三人を迎え入れるオーディエンスの雰囲気ってとても温かくて、もちろん自分もその輪の中に自分もいるんだけど、それは音楽以上に三人の人となりが愛されているからに違いないと思う。MCでも常に感謝の気持ちを忘れないし、フジロックへの愛や日本のファンへの愛っていうの凄い感じた。もう見るたびに彼らへの愛着が沸いていく一方だ。(一番良いところでオリバーがどっか行っちゃうところとかも含めてね。笑)

ライブは終盤に差し掛かり、恒例のLoud PlacesからジェイミーのDJタイムを経てのOn Hold。沸点を迎えるときにぶわーっと来る音圧。何度でも味わいたいこの高揚感。ゴリラズも当然凄かったんだけど(後述)、ベストアクトは決まってしまった。The xxのライブは心にジーンと訴えかけるものがあるし、この三人でしか起こり得ないケミストリーが確かにあるのだ。最後のAngelsが終わったときには、またしても今年一番の拍手を送りました。

今年既に数多くのフェスでトリを飾っているだけあって、現時点でヘッドライナーの風格が漂っているが、次フジロックに出るときは世界中で文句なしにトリを飾っていることだろう。

 

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予想通りThe xxが良すぎたので、レッドのバンドセットのSamphaも見たかったけど(これまたかなり評判が良かった)、ちょっとゴリラズを見るためには時間を置いて切り替える必要があった。ゴリラズはずっと好きだったし、混み合うであろうモッシュピット内で見たかったから。

 

ゴリラズが第三弾で発表されたときは興奮した!まさかゴリラズがフジで観られるなんて。ブラー経由からゴリラズを聞き始めるっていう割とありがちなルートを辿っては来ているんですけど、振り返ってみてもたくさん聞いていたのはゴリラズだし、これを機に自分が聞く音楽の幅も大きく広がった。自分自身も大大大好きな(カートゥーン)バンドだし、今年話題の中心にいるような人たちをヘッドライナーで観られるのはとても幸運なことだと思う。

周りを見渡すと、もちろんたくさん日本人はたくさんいるけど目立っているのは外国の方々だった。雰囲気的にはもう完全に海外フェスですよ。(行ったことないけど。)

一曲目のM1A1から先ほどのThe xxとはまた違う陽性な盛り上がり。ステージ上もバンドメンバーに加え、6人から成る男女混成コーラス隊と、盤石の態勢だった。続いて最新作HumanzからAscention!本人登場とはならなかったが、そういうときはバックの大画面での曲に合わせたVTR出演になるのだ。人気者が多くフィーチャーされているので、作品の参加者をブッキングするというコンセプトのDemon Dayz Festivalやコーチェラのようなフェスじゃない限り、一堂に会するというのは難しいよな…。しかし、ゴリラズの本質はそこじゃないと思うし、ライブ中そこに対する不満は特に感じなかったかな。

デーモンはたくさんゲストを呼ぶし、演出の面で舞台監督的な役割も上手にこなすんだけど、かと思えばLast Living Soulなどの曲ではめちゃくちゃ主役になって目立ったりする。こういうときはブラーともソロとも変わらない風景である。しかし今回はやはりゴリラズ。映像演出は本当に手が込んでいるし、オーディエンスにスマホのライトを掲げるのを促したり、エンターテインメント性に特化している。On Melancholy Hillなどの落ち着いた数曲以外は常にパーティータイムである。

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同日に出演者していたRag'n'Bone Manのスペシャル出演なんかがあるんじゃないかと予想していたが、ボートラの曲からは予想外のOut of Bodyが披露された。そのときのVTRのKilo Kishがとてもキュートで印象深くて、フジの後気になって今色々と調べてる最中である。めちゃくちゃ盛り上がったDareをはさみ、We Got The Powerで本編は終了。

当然アンコールで再登場し、3rdアルバムからStyloが投下される。ここでは今は亡きBobby Womackの代わりにPeven Everettが高らかに歌い上げる。ライブは終わりに向かってボルテージはMaxに近づいてきた。最高潮に達したところはやはりEn3曲目のClint Eastwoodであろう。デーモンが鍵盤を鳴らすと今日一番の歓声。そして大大大合唱!もうマジで楽しかった!そして最後は2ndアルバムの最後をなぞるようにDon't Get Lost In Heaven→Demon Daysで大団円!美しいフィナーレでした。

このライブを観て、デーモンにとってゴリラズこそが今の活動の軸となっているものであることが改めて確認できたし、ちょっとブラーを観たいという気持ちはしばらく思い上がって来なそうだ。またすぐにでもゴリラズが観たい!強がってはみるも、やっぱりFeel Good Inc.は聴きたいし、ゲストなしでもいいからSubmissionやって欲しかったもの!次日本で観られるのはいつになるだろうか。また10年近く待たされる可能性も大なので本当に今回観ることができて良かった。

 

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前の方で観ていたので、終演後も中々思うように進めず、レッドで観ようと思っていたYahyelは早々に諦める。もう十二分に満足したのでテントに戻っても良かったけど、ぜひ観ておくべき超期待できる話題のルーキーがいるのだ。

 

初めて来ましたルーキーアゴーゴー。ステージはフジの出口を出れば必ず通る場所に位置しているし、ヘッドライナーが終わったと共にスタートするので、次の時代はお前だぜ!感が出て良いと思います!

NEOかわいい女バンドCHAI!色々と噂を聞いていたし、ぜひ観たいと思っていたバンドの1つでした。

30分という短い時間の中なので、初っ端からとってもパワフルでした。レッチリみたいな曲もやっちゃうし、アドレナリン全開でラップし始めるし、みんな小ちゃいのにすごいエネルギー。そして器用に色々と楽器をいじったりもする。かと思えば、突然テイラースイフトのShake It Offの替え歌やビートルズのYesterdayを歌い始めたりしていて、遊び心も満載!というかなんだらこいつらwwwという感じで終始圧倒されてました。でも観客の心を鷲掴みにしていたのは間違いない。最初変わり者は双子ちゃんだけかな?と思っていたけど、ライブが進むうちに、どうやらみんなおかしいやつらだということが判明する。(褒めてます。)

短い時間だったけど、とにかく魅力的過ぎました。パフォーマンス力は既にレッドでやっててもおかしくないくらいだと思ったので、来年はおそらく本編に出てます。凄いよ!CHAI!!!

 

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これにて音楽濃度高めな金曜初日は終わり!本当はこの後のパレスのマーカスキングバンドも見たかったけど、体力の限界でした!Day2に続く!

 

 

 

 

[2017.7.11]tricot - tricot VS 47 (対バン:Age Factory)-

今年出したサードアルバム「3」が素晴らしかったので、浜松に来るといことで迷わずチケットを購入。去年のサマソニPark Stageでちょろっと観た以来ですねtricot。近くに来てくれたら観に行こうと思ってたのだ。

tricotは変拍子を多用する変態バンドなど言われるが、確かにそういう一面が1番の売りかもしれないけど、私が強く感じるのは、そんな中でも特にサビの部分でJ-Popのエッセンスなんかを感じさせてくれたりする部分で、そこに強い魅力を感じたりする。ワールドツアーも活発に行なっている彼女たちだけど、個人的にはとっても日本的なバンドだと思います。

 

さて47都道府県ツアーの21コ目ということで中々エグい日程をこなして来てるだけあって演奏キレッキレッでした!最初は中盤で大人しく聴こうかな〜なんて思ってたけど、そんなのは到底無理だった。“庭”あたりからモッシュピットに突入。やっぱロックバンドのライブはそういう気持ちになってしまう。あと間近で見てて感じたのは、イッキュウさんは身長高いけど、ヒロミ・ヒロヒロなんかは実物はかなり小さい。ただ、めちゃくちゃエネルギッシュ!

途中「7/11はセブンイレブンの日!!!」と気合の入ったMCをしたり、親しみやすさMAXな一面も見せてくれた。tricotはライブ巧者というかホスピタリティーに溢れているというか、オーディエンスと楽しませようとする感じ(一緒に楽しもうとする感じ)が凄く伝わって、なんだかライブを観に来てよかったと強く思わせてくれる人たちなのだ。ちょっとハマっちゃいそうだ、tricotのライブ。

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[2017.4.21]The Stone Roses Live At 日本武道館

ついに、、、昨年の来日公演キャンセルに涙を飲み、次はいつ観られるのだろうと思ってた去年の暮れにリベンジ公演を発表してくれました!初めて発表されてから1年半ほど。本当に待ち焦がれていた来日公演でした。

自分にとってThe Stone RosesというバンドはUKロックを語るのには重要な文脈で、ローゼズの良さを理解したとき初めてUKロックを本当の意味で好きなったような気がしたんです。心が洗われるような美しいメロディライン、会場全体が1つになれるアンセム、そしてグルーヴっていうものをローゼズを通して学んだ。再結成して精力的に活動するのかと思えば、そうでもないし、ずっと出る出ると言われてた新曲も去年やっっっと出たばかり。やっぱり今回のライブを逃すわけにはいけない。

 

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再び来日公演がアナウンスされても場所はやはり日本武道館。これもやはりThe Beatlesから続く英国のロックバンドの系譜なのかな?笑 2014年にBlurを観たのも日本武道館だった。今回はそんなBlur以来の武道館に!!(なるはずだったけど、キャンセルを挟んで先週Norah Jonesを観てしまった。)やはり海外から見ても日本における重要なハコだと認識されてる感じはある。自分の座席は西スタンドのH列。角度があるのは意外とそこまで気にならいけど、後方だと天井がちょっと気になるかな。

開場後の武道館の雰囲気はちょっと異様な盛り上がり。特に日本在住の外国人の方々がやけにテンションが高い。日本人でも自分よりも一回りも二回りも上のおじさん達がやけに楽しそう。本当にローゼズが好きな人が日本中からこの日本武道館に集まっているんだなという感じだった。会場はローゼズ愛で溢れかえっていた。フェスで観るのももちろん最高だけど、本当に好きなアーティストは高いお金をかけてもいいから単独で見たいよなと思う。

 

定刻から10分ほど遅れて、場内が暗転する。自分でもびっくりするぐらいテンションが上がって悲鳴にも近い歓声が自然と出た。4人が揃った光景を見るだけで嬉しくなってしまう。(前日までイアン、ジョン、マニの来日報告はあったけど、レニだけは無かったからちょっと不安だったのもある。笑)

イアンはIan Brawnと掛かっているのか、Own Brainと書かれた白いジャケットを着ていた。ジョンは赤いスカジャン(そしていつの間にか髭もじゃ)、マニは黒い服、レニはいつも通りのセレソン柄のやつ。ソニックマニアのときは全員一緒のレモンジャケットを着ていたけど、今回はそれぞれ自由な感じで、そんな所からも再結成当時とのライブとは意味合いが変わってきているんだなとも捉えられるなーと。

もちろんスタートはI Wanna Be Adored。自分の中で1番ローゼズをローゼズたらしめている曲。沸々とした始まりからあの挨拶代わりのギターリフ。テンションが上がらないわけがない。時代を変えた名盤には必ず、それに説得力を持たせる一曲目というものがあるものだ。アドアド来たっーーと思ってたら曲が終わるのなんてあっという間ですよ。二曲目のElephant Stoneも何度も聞いた曲である。ちなみに今回ローゼズを聴き返しているうちに、実はこのElephant Stone、UK版には収録されていないことを初めて知った。

序盤はSally Sinnamonなども含む初期の楽曲を中心に披露されていた。(というか全体的に1st中心のセトリだったのだが。)ここまでの感想としては「あれ?イアンけっこう歌上手くね?w」というものだった。笑 もっと音を外している動画をいくつも見ていたのでw イアンは曲に合わせてクルクル回ってたり、カンフー?ポーズをとったりして、上機嫌な感じが伺えた。

全体的に1st「The Stone Roses(石と薔薇)」の空気感が漂うライブの雰囲気を最初に打破したのが八曲目のBegging Youだ。“ローゼズは1stに限る”という評価も年々少なくなっていると感じる今日この頃。この日は曲数が少ないものの2ndの楽曲群が効果的にライブのアクセントを加えていたと思う。

 

そしてここからの流れが凄かった。Waterfallのギターリフが響き渡ると共にテンション大爆発(+ちょっとウルッ😭) イアンが客席から渡った日の丸の旗をステージ上に大きく広げる一幕も。

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WaterfallからDon't Stopに移行し、1stの曲順をライブで再現。Waterfallの逆再生がDon't Stopなので、ライブで再現というのもおかしな話なのだが。この曲を聴くときに感じる浮遊感・トリップ感をライブでも味わえて嬉しかった。この次に(謎に?)Elizabeth My Dearを挟み(どうしても歌いたかったのかな?笑)、Fools Gold。この曲を聴いてるとなんで一階スタンドなんかにいるんだろ?アリーナで見てー!という気持ちが溢れてきた。ここら辺のセクションが1番レニのドラマが楽しいところだったので、ほぼレニを見ていた。スクリーンもレニを写すことが多い気がした。ライブを観ていると、ローゼズにおけるレニの重要性がよく分かる。そしてそれは自分だけではなく、全てのオーディエンス、そして本人達も理解しているに違いなかった。自分が1番好きなドラマーはレニで間違い無いんだけど、この会場の中にはそんな人がたくさんいそうだ。笑

 

終盤は去年突如発表されたAll For Oneも含めて、大合唱セクションだった。Made Of StoneやThis Is The Oneなど、、、他のどのバンドよりもUKのバンドで、そしたマンチェスターのロックバンドなんだと強く感じた瞬間である。

ライブも終わりに近づいてくると、最初は安定していたように感じたイアンの音階もどんどん合わなくなってきた!笑 それさえも愛おしく感じるのがこのThe Stone Rosesというバンドなんですよ!

もう会場全体が理解しているはずなんだけど、お別れの時間が近づく。レニのドラムソロから、I Am The Resurrectionである。自分も全力で歌った。サビで大合唱した後に最高のブレイクダウンである。ライブが終わって1週間以上たった今でもあの瞬間を思い出す度鳥肌が立つ。みんなで最後にもういっちょ楽しもうぜ!っていう至福の時間。去り際にメンバー同士で抱擁し合い、手を取り合って挨拶。その姿を会場が祝福するかのように拍手を送る。こんなにオーディエンスからの“愛”で溢れた光景を他のライブで見たことがない。本当にThe Stone Rosesというバンドは愛されているのだなと感じた。

 

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メンバーが去った後に一部アンコールの拍手が起こったりもしたが、レザレクションの後にやる曲なんかないだろう…というね。明日の2日目もバイトさえなかったら当日券を買っていたに違いないし、本当に買いたかった!

色々ライブを見ることが増えてきたけども、本来はこのぐらい好きなバンドのライブさえ見れれば満足できるはずなんだよなとも思ったり。とにかく最高だった!ローゼズのライブ。今後本人たちが熱量をキープしてローゼズの活動を行なっていけるのかは未知数だけれども、また来日してくれるとなったら必ずチケットを買います!

 

〈SETLIST〉

I Wanna Be Adored
Elephant Stone
Sally Cinnamon
Mersey Paradise
(Song for My) Sugar Spun Sister
Bye Bye Badman
Shoot You Down
Begging You
Waterfall
Don't Stop
Elizabeth My Dear
Fools Gold
All for One
Love Spreads
Made of Stone
She Bangs the Drums
Breaking Into Heaven
This Is the One
I Am the Resurrection

 

[2017.4.13]Norah Jones Japan Tour 2017 Live At 日本武道館

昨日はいつも行ってるようなライブとは、趣向を変えてノラ・ジョーンズのライブを観に武道館へ行って来ました。ノラ・ジョーンズを武道館でか〜、あんまイメージ湧かないな〜と思いつつも、一階の南東スタンドの中々の良い席だったからか、そんな悪くないかもと思った。ウドー主催のライブに行くのはこれが初めて。着席ライブもこれが初めて。(2時間超武道館のイスに座り続けるのも逆に辛かったw)

 

前座30分休憩20分を挟みノラ・ジョーンズが登場。彼女の歌声は本当に素敵だ。ピアノを弾いているときのノラが1番好きなのは間違いないけど、ノラ自身はギターを弾くのも好きそうで、ギターを披露する場面もけっこうあった。途中、曲のはじめをミスってやり直す際に「I'm professional.気にしないで」って言ってたりして、そんな一言で会場全体を笑顔にさせるノラの愛されキャラは素晴らしいなと思った。

ライブは過去の名曲はもちろん素晴らしいのだけど、それ以上にジャズ路線に回帰したとも言われる最新作の楽曲が特に素晴らしく感じた。本編最後のFlipside→Carry On(→Stuck)が個人的ライブのハイライトだ。

アンコールはバックバンドも一緒にステージの前に一列に並んでカントリー調スタイルで演奏されたのだが、その雰囲気が実に堪らなく最高で、そんな中演奏されたSunriseは本当に何とも言えないほど愛で溢れていた瞬間だった。今後も定期的に来日して日本のファンを喜ばせて欲しいと思いました。

というわけで非常に楽しめました。ノラ・ジョーンズ

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[2017.3.7]MANIC SHEEP JAPAN TOUR at 青山 月見ル君想フ

どうせ東京に行くならと、小中の友達に会いに行くついでに気になるバンドを観に青山にある月見ル君想フというユニークな名前のライブハウスに行ってきました。

青山の住宅街にひっそりと佇む、キャパ200ほどのそれほど大きくない箱でしたが、とてもお洒落で素敵な空間でした。例えるなら秘密基地的な。好きな人はとことん好きになりそう感じ。常連なのかな?なんて人もちらほらいたような。バックには月が浮かんでいます。

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その気になるバンドというのはフジロック出演経験もある台湾のバンドManic SheepとOgre You Asshole。もう一組Taiko Super Kicksという前座のバンドも含めて、三組ともノイジーな曲があったり共通点はあるものの、それぞれ独自な世界観を持ってて非常に良いブッキングだと感じました。

 

ライブパフォーマンスでは、やはり三組の中でオウガが1つも2つも頭抜けてた感じはした。ああいうのをライブバンドだと言うのだろう。特に最新作は徹底的に無機質な音を作った、アートワークまで含めて完成された傑作だったのだが、ライブで表現されるそれらの楽曲はまるで生き物のように命が吹き込まれ、イヤホンから聴こえるそれとは全く異なった印象を持っていた。徐々にライブにギアが入っていって、熱量がピークに達するときには、会場内がオウガの世界に取り込まれ異様な空間が出来上がっていた。聴いてるこっちがテンション上がっちゃって、自然に笑みがこぼれるこの感じ、懐かしい。本当に魅せられたときって、歓声と拍手が木霊するんだよね。

海外バンドとも全く引けを取らないし、どんどん世界に羽ばたくべきバンドだと感じた。そして今年のフジに呼んでほしいです!

 

続いてManic Sheep。直前のオウガが圧巻すぎるライブをしたので、後に出る彼女らは少しかわいそうな気もしたが、オウガとはまた違った魅力が十分に伝わったライブだったと思う。

バックの月が羊に変わる↓🐑

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シューゲイズ/ノイズポップなどと評されるマニック・シープだが、確かに欧米のシューゲイズバンドの影響を多大に受けているのは非常に感じる。がしかし、台湾のバンドだと言われれば、そう思わせてくれる独特な雰囲気もある。そしてボーカルの子が可愛い。

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ドラムの男の子は肉体派でパワフルなドラムを叩く。ちょっと雑な印象も受けたけど、この手のタイプは次見るときにめちゃくちゃ成長している可能性がある。(もちろんそうならない可能性もあるし、それはそれで面白い。)

グダグダなアンコールスタートの感じからの、La La Laも良かったです。

 

これで3500円は非常にコスパが良いと感じた。普段は洋楽のライブばかり言ってるけど、今度から邦楽のインディーな現場に足を運びたいかもと思わせてくれるイベントだった。

[2017.3.5]Suchmos TOUR THE KIDS Live At 浜松 Live house 窓枠

ホンダのCMに使われたStay Tuneがバズりにバズった今最も勢いのあるバンドSuchmosのライブに行ってきましたよ!

ノリに乗ってるだけあって、終始エネルギッシュなライブだった。メンバー全員キラキラした良い目をしてて、自分達の音楽に自信があって堂々と演奏してる感じがすごい伝わってきた。

ヨンスのMCはイケイケでオラオラな感じで客を煽ったりもするんだけど、サポートのGrapevine先輩へのリスペクト、そしてライブに足を運んでくれるファンへのリスペクトを忘れない非常に誠実な青年という一面もあったり。

どの曲も力強く響いてたけど、本編の最後にStay Tuneが流れてきたときは、まるでノエルがDon't Look Back In Angerを演奏するときに近い湧き上がりすら感じさせてくれた。このバンドの音楽はシティポップ界隈を飛び越えて色んな層に届きつつあるのは間違いないと。

 

バンド自身も野望が尽きないし、自分と同世代を代表するバンドにSuchmosがなってくれたら嬉しいな〜。と、こちら側もどんどん期待が膨らむばかり。先が楽しみだ。その一歩一歩を追いかけて行きたい。

 

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