My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2018.5.23]ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four - in 桃響導夢 - TDFの覚悟

人生初の東京ドーム…。ももクロのライブを通じて、日産スタジアム、国立競技場、ヤフオク!ドーム、エコパスタジアム、京セラドームを経験したことがあるけど、意外と東京ドームは今回が初めて。ももクロに大きな会場に連れていってもらってますね〜。

今回のももクロのライブに参加するのは、京セラドーム以来2年2ヶ月ぶりみたいです。確かに凄い懐かしい気持ちになった。2年間というももクロの感覚を忘れるまでには至らないけど、ちょうど現役感が出なくなるぐらいの期間ですね。ももクロを好きじゃなかったときなんて、一度もなかったんですけどね。

でも今回久しぶりにライブに行こうかなと思うに至った動機は確かにあったわけで。それは、まず10周年というメモリアル・アニバーサリーということ。そして緑色の有安がいなくなってしまった後を見たいと思ったこと。そしてあの東京ドーム嫌いのイメージがあったももクロが東京ドームでやるということ。(ここら辺のことは以前書いた記事に詳しく書いてます。)

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前回行ったライブがあんまり気持ちが乗らなかったので、次行くときはちゃんと行きたいと思ったときに行こうと決めたんです。それにしても、このももクロというグループ、順調に成長していってこれからだ!ってときに、ちょっとつまずくんですよね。本当に興味深いグループだと思います。

 

座席は2Fスタンドの上段 。東京ドームは大きいけど、意外とコンパクトな印象。

定刻が過ぎ恒例の煽りVTRが流れる。(この感じ懐かしい)

ライブの始まりを告げるovertureが流れると、待ってました!と言わんばかりに5万人のコールが東京ドームに響き渡る。久しぶりにovertureを聞くとその迫力に圧倒されてしまった。この声援当たり前じゃないと思う。モノノフの圧力すごい。

挨拶がわりのZ伝説は4人のNEW ver.に変わっていた。(BLUE)あっ、(GREEN)おぉ、は笑った。4人でも進んで行くんだ!っていう新たな決意を感じました。

知らない曲あるかもな…と少し不安だったけど逆に序盤は好きな曲ばかり流れて自分がセットリストを考えたかのようでした。Bionic Cherryにテンションめっちゃ上がりつつも、少しウルウル…。

 

中盤、これまた恒例の茶番タイム。突然蝶野率いるプロレス軍団が現れる。完全に運営側の趣味だと思うけど…多分東京ドームと言えばプロレスという思考。

一年に一度大晦日にしかビンタしないという蝶野正洋。完全に夏菜子がビンタされる流れだったけど、、、蝶野ビンタしなくて本当に良かった…。運営ちゃんとしてて良かった。

 

ももクロのライブって本当に楽しくて、労働讃歌の大サビに向かう時のグルーヴ感とか凄いんだよ!って伝えたい。大きな会場でやると、やっぱりダウンタウンももクロバンドの重要性も凄い感じます。

 

アンコールで披露された新曲『クローバーとダイヤモンド』が素晴らしかった。曲の展開が素敵。サーフミュージックからのEDM的カタルシスに見事に落とし込んでいて、YouTubeでMVを見たときは、なんでサンバなんだ〜?とは思ったけど、ライブで観るとサンバ感もあんま感じずももクロの新ライブアンセムになりそうな予感!

 

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今回のライブを通じて改めて確認できたことがある。アイドルのライブに足を運ぶ人たちというのは、アイドルの“応援”をしにきているということだ。コールがその際たる例だけど。彼女らのライブは自分たちで盛り上げるという気概を感じる。

一方、自分にはライブを観るという行為に“応援”しようという気持ちは薄い気がする。手ぶらで会場に行って、演者に気持ちを高めてもらいたいと思う。(ももクロは踏んでいる場数が多いだけにやっぱりライブ力はそこらへんのアイドルとは一線を画するとは思うけど。他と比べたことないから予想に過ぎないけどね。)

 

実を言うと自分はももクロに対して凄いライブを求めてはいない。もちろん楽曲も好きだけど、自分がももクロに求めているモノはそこではない。彼女たちが何を考えて今後どのような活動を展開して行くのか。アイドルとしてのストーリーを重要視している。だからこそ最後の一人一人の挨拶は一番重要。

リーダーである赤の夏菜子はそこがずば抜けて素晴らしい。他のメンバーの挨拶を聞いていると、ちゃんとまとまるかな?なんかおかしなこと言わないかな?と心配になる部分が多少はあるんだけど、リーダーにはそういった心配をすることが一切ない。話の展開、独特の間、慎重に話し、しっかりと着地点に到達するだろうという安心感。

実際に緑の有安杏果が卒業してしまったときは、目の前が真っ暗になったと言う。メディアを見ていて、やけにあっけらかんとしていた印象を受けたけど、それに至るまでには随分と大きな困難は感じていたんだなと今回のMCで分かった。しかしながら、今回のライブで4人でやっていく、やっていけると感じることができたというのも確かな事実みたいで、最後には『全員ついてこい!!!』と力強い言葉も聞くことができた。

 

ももクロを追っていると、なんでこんな健気なんだろう。と毎回思う。国立以降ずっと険しい道を走り続けている。ゴールというゴールがない茨の道。本当に偉い。立派。またファンに対する信頼をとてつもなく感じることができるアイドルグループなのです。本当に嫌いになる理由がなくて、期間は少し空いたけどやっぱりまたライブに来てしまった。今後もこのくらいのスパンではあるけども、グループの行く末を見守ってゆきたいと思う所存です。

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最後に…ももクロ10周年おめでとうございます!

[2018.5.17]Loyle Carner at Shibuya WWW

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わーい!去年本当によくYesterday's Goneを聴いていたので、来日したら絶対に行こうと決めていたLoyle Carnerの公演。渋谷WWWに来たのはNoname以来(WWW Xの方)。WWWは段差があってどの場所でも見やすい感じなのでしょうか。自分は300番台だったけど前方4,5列目くらいか見れました!WWWって音楽好きのハコって感じがして好きです。

 

定刻より20分遅れてDJが登場。後々気づいたけど彼はLoyleのアルバムにも参加しているProducer/DJのRebel Kleffだった。Hip-hopのセットリストにソウル・ミュージックを混ぜてて良かったな〜。

20時を過ぎる頃にサッカー日本代表のユニフォーム(98年?)に身を包んだLoyle Carnerが登場!彼本当にサッカーが好きで、YouTubeで見た動画でもユニフォーム姿でスポーツタオルを振り回してますw

 

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色々な情報源よりロイルは本当に好青年でラッパーとしてのダーティーなイメージ(があるのなんて日本ぐらいじゃないかな…?)が全くないのは知っていたけど、実際に見て観ると一眼でわかる爽やかさ・絶対良い人感で溢れていた💫

アルバム一枚だけの新人、それもソールドアウト・ショーということもあって会場内に集まったのは信頼できる音楽好きLoyle Carnerの音楽が大好きな人たちという具合で、最高の歓迎ムードが整えられていた。

ロイルもそんな雰囲気の中、大変伸び伸びとできたのではないかと思う。その明るい性格とは対照的にクールなキレッキレなフロウを炸裂させていて、音源から受ける“メロウ”な印象とは良い意味で異なった熱量を感じた。また曲間をラップで繋ぎ、これぞ本当のMCという感じ。

どの曲も大好きで、常にハイライトという感じだったのだけれど、やはり一際凄かったのがラストのNo CD。コール・アンド・レスポンスも完璧で、Hip-hopでありながらRockで感じるようなダイナミズムを感じた瞬間でもあった。(作風だけをみればUK感はないけれど、こういう曲を聞くと、ああイギリス人っぽいなって思う。)照明の効果でステージがコマ送りに映ったシーンが本日のハイ・ハイライト。新人のライブ史上最高のライブだったと記憶してます。本当に凄かった!

 

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退場後には普段は絶対にやらないというアンコールを披露。曲はないから即興のポエット。意味は理解できたようなできなかったようなという感じだけど、そんな彼にとってエキゾチックな環境だったからこそ今回のような感動が生まれたライブなのではないかとも思う。きっと日本に良い印象を持ってくれた。再来日は近いと思う。

最後に綺麗なオフィシャルの写真もどうぞ。

 

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[2018.2.11]The xx I See You Asia Tour 2018 Tokyo at 幕張メッセ イベントホール

幕張メッセ〜、サマソニ以外でメッセ来たの初めて。イベントホールには初めて入ったけど。

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The xxを観るのは、これで3回目。しかも直近の1年間で、である。

洋楽アクトがこれだけ頻繁に来るというのも珍しいのだけど(しかもこれだけ大物が)、飽きっぽい自分がまた観に行きたくなるっていのも珍しい。でもそれだけThe xxの魅力にとりつかれてしまったのだ。

3rd AL「I See You」が発売される前の“これから何か始まる期待感”をひしひしと抱かせてくれた2016年の年末、そしてフェスサイズに凝縮し、一種の彼らの完成形・到達点を見せてくれた昨年のフジロックを経ての今回の再来日ツアー。

基本的には一連のツアーと同じ構成ではあるんだけど、同じ曲でも今までとは違うアレンジをしていたりして、また違う趣を感じさせてくれた。I Dare Youのバラードアレンジも素敵だったし、この日のVCRは以前よりも力強く胸に響いた。

 

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本当に観るたびに好きになる…。

The xxって今時の感じを体現しているバンドだと思うんですね。

音楽はもちろん、ファッション面でもMerchにちゃんと力を注いでいる。何がクールなのかちゃんと分かっている。しっかりとファンを愛すからこそファンからも愛される。ライブを見ると毎回ジーンときちゃう。そして毎回これ以上にない拍手で彼らを祝福する。

 

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[2018.1.22]Mac DeMarco Japan Tour 2018 at LIQUIDROOM

2018年初ライブはMac DeMarcoとなりました。場所はリキッドルーム。実は初めてでした。

 

前座はトリプルファイヤー。タモリ倶楽部などを通じて、その面白さがにわかにバレてきている吉田靖直がフロントマンのバンドです。随所にファンクを感じさせるキレッキレのバンドサウンドに、吉田くんのラップとも歌とも言えない心の叫びが乗っかっている感じがすごいおもしろかったです。Mac DeMarco目当てに見にきた外国人にはどう映ったのか興味あります。今度トリプルファイヤーのホームでのライブも観てみたいですね。

 

最近は、周りに外国人なんてライブも増えて、色々な面で、個人的には良いことの方が多いと思ってるんだけど、今回はライブハウスのど真ん中でタバコをモクモクとさせている人がいてびっくりw

フジロックとかでもそうだけど、今海外からのお客さんがどんどん増えてきて日本的な秩序が乱れつつあって、これからどんな着地点に向かうのか、ちょっと面白い時期だと思っています。

 

20時に差し掛かる頃にMac DeMarco登場!SEはどこかで聞いたことあるような、ないようなといったあのテーマソング。そうです、HARD・OFFのBGM!(わかるか!)

そして大好きなケンシロウの真似も披露!渾身の「オマエハ モウ シンデイル!!!」「アタタタタタタタタ・・・!!!」炸裂と、初っ端からデマルコ節を見せつけられた。基本こんな感じのテンションでライブは続きます。要所要所?にどこからか拾って来たようなサンプリングも流してました。マリオの「うわあああああああああ」久しぶりに聞いたw

彼らのライブはふざけている時間も多いのは間違いないんだけど(ビールの缶を開ける音をマイクを通して響かせてたりした。めっちゃいい音。笑)、観客とのコミュニケーションをとりながら、どんどんライブのリズムを作り上げていっているんだと思った。メンバー同士は当然仲良いし、観客とも仲良くする、というようなイメージ。よく観客をステージに上げるみたいで、今回も上げてた。

あと外国のお客さんが性格的にも言語的にも、よくマックからレスポンスをもらうのだけど、スタッフを呼んで「シティハンタースラムダンク大好きです。」と通訳させたりして、日本人オーディエンスに対する気配りもさり気なく見せたりする。意識的、というよりは本能的にそういう振る舞いができる人なんだと思います。

ただ決してふざけているだけでなく、聴かせるところはしっかりと聴かせてくれて、盛り上げるところはとことん盛り上げていた。マック・デマルコの場合、その振り幅はかなり大きいかも。まったりとした曲大好きだけど、そこからのFreaking Out the Neighborhoodとか最高ね!

 

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新幹線の時間が来てしまったので、Moonlight on the Riverが終わったところで、無念の途中退場。自分が会場から去った後も、1時間弱ぐらいやっていたみたいで、洋楽アクトには珍しくかなり長時間やってくれたみたいだ。(かなりグダグダだったとの情報も。笑

 

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Mac DeMarcoのライブの感想は、かなり音楽面以外のその他の面が目立ってしまうのだけど、とにかく楽しかったというのが伝わればと思います。本当にマックは愛されキャラですね。

僕の今回のライブのハイライトは、ドラマーのジョーがTokyo JoeとなってBraking Badのあらすじを語るという、今考えても訳わからないあのシーンです。

 

 

第1回:ももいろクローバーZ有安杏果の卒業に寄せて

このブログは主に音楽のことを中心に、自分の興味あることや価値観、物申したいと思ったことをざっくりと嫌味ったらしく連ねていく内容にしたいと思ってます。

“今思ったこと”というのを大事にして、将来的にはアッコにおまかせ!「芸能&ニュース どばっと1週間」のようなテンポ感で、軽くてスタイリッシュな文章が書けるようになることが目標です。あとオタクっぽさもなるべく出さないように留意して。不定期でも続けていきたいです。

 

この2018年1月は個人的に色々なトピックがありました。

まずは大晦日ガキの使いの笑ってはいけないのブラックフェイス問題。

headlines.yahoo.co.jp

 

TVとかネットとかで多く見た「あれは差別じゃない」「差別だ!という人のほうが潜在的に差別の心があるんではないか」という意見。個人的には、おいおいそこがポイントじゃないでしょ!と強く引っかかった。

But all of that's what the point is not
The point's that there ain't no romance around there

この問題で一番大事なのは、受けて側からの目線。自分たちの思惑は関係ないです。僕もあの黒塗りメイクに差別の意図があったとは思いません。でも受けてが悲しんでいるのにそんなつもりないよ!ってい言い張るの、いじめっ子がいじめている相手に対して「あれはいじめじゃない」って言う構図と似てませんか?

笑ってはいけない、僕も全部見たけど、あの仕掛けが構成上本当になくてはならないといけないものだったのか?という点では疑問であるし、もっと色んなこと考えてクールにテレビ作ろうぜ!って言いたいです。

あらゆる事柄でワールドスタンダードを意識しなければいけないってとても退屈で窮屈で、日本の良さが消えてしまうんじゃないの?って思う人がいるかもしれないけど、今の時代それって当然だよね?とも思うし、“良さ”って秀でた部分に表れるところで、今回みたいな悪い部分は切り捨てて行くべきだと思います。そんなこと言っててこれからまた日本は鎖国するつもりなんですか。

 

…というわけで、第1回目のキーワードは“ドメスティック”でいきたいと思います。

 

“ドメスティック(海外の人には良さが分からないかもしれないもの)”なものの代表例としてアイドル文化があると思います。言い方を悪くすればロリコン文化。恋愛したらダメなんだって、引く〜⤵️⤵️⤵️というような。

とアイドル大嫌い人間と勘違いされるような文言。しかし、かく言う僕もアイドルが好きな時期がありました。それが本稿の主人公ももいろクローバーZです。「好きな時期があった」なんて言うと今は違うの?と思われるかもしれないけど、そんなことなくて今も普通に好きです。昨年、テレビをつけて意図せず、嵐の番組にゲスト出演したももクロを見たとき嬉しかったですもの。ただライブを行くまでには至らなくなった。もっと他に観るべきものがあると思ったから。ほら、今月だけでもMura MasaMac DeMarco、JOEY BADA$$、The Internet、Julien Bakerのライブがあるじゃない!お金の使い方はちゃんと考えなきゃ。

ただももクロを好きになった理由に一言付け加えるとしたら、ももクロは他のアイドルとは全く違ったの!←はいっ!でたでた〜!他のアイドルファンから目の敵にされる発言のやつ〜〜〜!!!非難は受け付けます。

 

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僕がももクロを好きになったのは高校生のときのこと。当時RadioheadとかMuse(の1st)といったいわゆる暗〜いやつばかりを聴いていました。

 

そんな中に突如現れたのがももいろクローバーZ

訳が分からない、訳が分からない。宇宙を自転車で走ってるPV。転調ばかりする音楽。

youtu.be

 

なんだこれは?!と衝撃を受けた。今ちょっとばかし音楽に詳しくなった風の僕でも、ヒャダインとがっつり組んでいたときのももクロは当時最も刺激的な音楽だったと思っています。

 

受験期寝る前に毎日YouTubeももクロのことを検索していました。勉強しろ!なんて言われたこと全くなかったのに、二次試験前にももクロのライブ映像を見ていた僕に父親が初めて「お前大丈夫なのか?」と心配した…なんてエピソードも。

 

自分が思うももクロの特徴をいくつか挙げます。

まず“無理やりやらされる”ということ。

女の子っぽい衣装は全く着させてもらえないし、時にはプロレスのヒールレスラーのようなメークもする。アイドルっぽくないアクロバティックなパフォーマンス。

しかし、いつだって全力でやり遂げた。無理やりやらされているのに出ないやらさている感。甲子園の高校球児のような爽やかさ、煌めきがももクロにはあった。そして無理やりやらさているものがいつしか無理やりでもなくなっていた。

 

次に“ハンパないアウトプットの量” 

これは“無理やりやらされる”に派生することかもしれないけど、とにかくももクロは色んなことをやった。試練の七番勝負では、色んな異業種の人たちとのトークをたくさんしてきた。半分マネージャーの趣味も入って本当に色んな人と絡んでいた。

そしてももクロの曲からは色んな他からの引用(元ネタ)を見つけることができる。

youtu.be

 

ももクロってとにかく引用、悪く言えばパクリが多いんですよ。(5Th Dimentionのときの衣装が本当にパクってたという笑えない出来事もあったんだけど。笑)

ただこれを良い話に持っていくヘルプとして、LCD Soundsystemのジェームス・マーフィーがデヴィット・ボウイに「If you know anything about my work, you know I’m an enormous fan of your work because I steal from you liberally」と言ったとき返答に、「You can’t steal from a thief, darling」というのがあって、つまりデヴィット・ボウイをしてでもたくさんパクってきたよ、ということなんです。

David Bowie defended Lou Reed’s Metallica collaboration, Lulu, according to LCD Soundsystem’s James Murphy | Consequence of Sound

ただデヴィット・ボウイがやってきたことは当然全てオリジナルなんです。自分の明確なビジョンがあって作品を創っていけば、そこに“オリジナリティ”は自然に生まれてくるものなんだと思います。ももクロの活動は、考え方なども含めて、正しく引用されて展開されてきた。だって考えてもみなさい、どうしたって、ももクロももクロでしかないでしょ?

 

おそらく世間的には全く話題になっていない、個人的にはももクロ史上最高の大名盤「白金の夜明け」には(特にブラックミュージックの要素が詰まった)多種多様の音楽要素がある。自分の1番のお気に入りはラストトラックの桃色空。(杏果の歌い方が最高なの。)色んなジャンルが混ざっているのにも関わらず、そこにアルバムとしての統一感があるのはももクロが歌っているからだと思ったんです。彼女達はこのアルバムをもってして、音楽的にもアウトプットしたものを自分達のものとして昇華することができるんだと証明しました(と個人的には思います)。

 

パッと思いついた特徴はこのぐらい。でもそれ以外の色んな事柄を踏まえても、ももクロはアイドルっぽくないことをたくさんしてきた。そもそも、ももクロAKB48のアンチテーゼとして生まれたアイドルグループ。かっこよく言えば、アウトサイダーとしてのスタートだった。

アイドルという大前提がありながら、“アイドルっぽくないこと”をするっていうのが、ももクロを面白くさせた最大の理由でもありました。

 

なぜ自分がももクロの興味を次第に失ってしまっていったのか…。

自分に正直になってみると、国立競技場のライブ以降、ももクロを応援するモチベーションを見失っていたのは隠しきれない。

アイドル史に残る「みんなに笑顔を届けるという部分で、天下を取りたい。」という夏菜子の名言、以外にもこんなことを言っていました。

「もう悪い大人は、私たちの前に壁を作ってくれないんだなあと思って。だから私たちは今度は自分たちで、大人の事情とか関係なく、もっといろんなことをやっていけたらいいなって思いました。」

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僕は、この発言を現場で聴いて一番、あぁ、、、とジーンときたんです。確かにな〜と納得させられるとともに、それでもやっぱり一つのゴールにはたどり着いてしまった感。例えるなら、ポケモンにおける四天王、チャンピオンを倒して殿堂入りしてしまった感。僕はポケモンにおいても、シナリオをクリアしてしまうと、ゲームに対する興味が薄れてしまう人間なんですね。

ももクロはとにかくスピード感が凄かったんです。Zスタート〜紅白〜国立競技場に到るまで。会場の規模もドラえもんバイバインのように大きくなっていった。

会場としてのゴールも、ここ日本では国立競技場がゴールだしね。改修工事前にライブが出来たのも、“持っていた”。

 

国立後の停滞感を自分は感じられずにはいられなかった。とりあえず変なところでライブをやる、という感じであったり、とっっっっくにピークを過ぎきっているKISSとのコラボ。(何も知らない馬鹿なおじさんが喜ぶだけだよ、そんなもん。)海外展開ではBabymetalに水を空けられてしまったし、テレビで扱われるアイドルは乃木坂46になっていた。ドームツアーでも地方では満杯にできない現実も目を向けなければいけなかった。旬のアイドルではなくなってしまっていたのだ。そんなこと関係ないよ!自分が好きならそれでいいじゃん!という目線はここでは無視しといて、ね。

 

そして、ここでようやく登場するトピック、2018年1月15日、ももクロの緑、有安杏果の突然の卒業発表。

www.asahi.com

 

僕が、最近距離を置いていたももクロに久々に興味を持った、持ってしまった出来事。この記事を書く最大の動機になった出来事。

距離を置いていたのにも関わらず、唖然として、悲しいという感情さえ湧き上がってこなかった。卒業発表を経て、色んな情報を漁った一週間だった。こんな形で再び興味を持ってしまって情けない。

ここで、ふと冷静になって考えてみた。このももいろクローバーというのは、そもそもアイドルがやりたい!と願って芸能界に入ってきた子の集まりじゃない。という前提があった。

女優のイメージが強かった、スターダストという芸能事務所が、レッスンの一環として、アイドルっぽいことをさせてみる、というのがももクロの始まりだったのだ。

 

かつてのももクロのメンバーだった、あかりんこと早見あかりも本来の夢である女優を目指して、ももクロを“脱退”した。

 

自分の中で、最大のももクロを好きな理由としては、前述した“アイドルっぽくなさ”なんだけど、その根底にあるのは、ももクロというグループは、“アイドルをしたくてアイドルを始めたわけじゃない”という事実だと思う。

人々にちやほやされるアイドルという職業になりたい!って思う女の子にちょっと引いちゃうというか…。(非難は受け付けます②)

(古市さんの支持者というわけでは決してありません、という前置きをして、)つまりこういう考え⇩

古市憲寿「アイドルはキモい」を女子高生飯豊まりえが支持(2015/09/20)

 

だからこそ、今回の有安杏果の“卒業”理由にはどこか納得せざるを得ないものを個人的には感じる。「普通の女の子になりたい」、確かに分かる。

そして発表後のももクロ御一行と言えば、やけにあっけらかんとしている。あっさりとし過ぎている。有安の考えを尊重したい、なんだそれ?

でも自分が仮にももクロのメンバーだったとしても、同じ結論に至るとも思った。本人の意思を尊重するって考え方ってすごい普通。あらゆる人がそうであるべき!と感じているだろう。そういう普通の考えが、莫大なファンを抱えていても決断できるというのがももクロというグループ。

やめたいと思いを隠して活動を続けることが一番ファンに失礼と思ったんだろう。思えば彼女達の行動に嘘偽りなんて、一度だってなかった。

 

しばらく試練らしい試練がなかったように見えたももクロに、久しぶりに大きな壁が現れた。

 

「逆境こそがチャンスだぜ!」

 

ももクロは逆境をバネにして、ポッカリと空いた穴を埋めるどころか、それ以上の快進撃を見せてきた。

自分には、4人になってしまったももクロに新たな期待感が湧いてきている。あの東京ドーム嫌いだったはずのももクロの、東京ドーム公演も発表された。

ここからももクロはまた面白くなるぞ。

 

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東京ドーム公演は就活の時期だから厳しいかも。だからサマソニなんかに来てくれないかな〜。ももクロサマソニ公演は2012年は伝説で、僕が見た2013年の公演も最高だった。

 

と無理やり繋げて、次の話題。また内容が180度変わって、最後は先日発表されたサマソニ第一弾の話題。

www.mtvjapan.com

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Chance The Rapperの文字を見つけて大興奮!!!昨年の幻のリーク事件を経ての出演発表!チャンス・ザ・ラッパーを日本で見ることができる!!!

 

ただこのCHANCE THE RAPPERの名前がもしなかったらと考えると、途端に絶望的な気持ちになってしまったであろうというのも事実。

 

BeckとNoel Gallagherがヘッドライナーのフェスって…。今は2018年だよ?SpotifyApple Music、Netflixの時代だよ?と思うわけです。90年代に全盛期を迎えた人たちが未だにその国を代表するフェスのメインを飾るって、それは正常なの?と物申したいわけです。

 

普通に考えたら、Chance The Rapperがヘッドライナーになります。Beckはどう考えたって、トリ前。決してヘッドライナーじゃない。自分はBeckの大ファンだし、ひいき目で見てもね。ノエルはそもそも、扱いが悪いフェスには喜んで出演しないでしょう。試しにNoel Gallagher's High Flying Birdsがアメリカの主要フェスに出演した記録をぜひ調べて見てください。

 

ただこうなってしまったのは、こうした方がお客さんを呼べると判断されたからでしょう。よく知らないChance The Rapperっていうラッパーがトリのフェスより、ベックとかノエル・ギャラガーっていうよく知っている名前の方が安心・安全ですよね!

ほら、ここにも“ドメスティック”な日本の洋楽市場が散見されます!ドメスティックな洋楽市場っていう、この矛盾を抱えたワード最高ですね!!!

 

ただ僕はサマソニ側の人間なので、Creativemanの心苦しい気持ちはよく分かる!

そうです!サマソニの褒めるべきところはたくさんある。近年のソニックマニアのラインナップを見ていると、深夜にやって面白いかどうかの判断は多少あるものの、見事に過去サマソニ・フジのメインを飾ってきたロック・バンドを深夜に追いやっている。

去年や一昨年のラインナップを見て欲しいんだけど、以前はソニマニの中核を担っていたEDMアクトがロック・アクトと入れ替わるようにメイン・ステージの重要なスロットに出演するようになった。

その集大成として、2017年はCalvin HarrisがDJとして初めてサマソニのトリを飾った。(自分はカルヴィン・ショックを受けた側の人間だけど…笑)

 

2017年のラインナップを見てみよう。

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ピコ太郎、欅坂46、Babymetal、UVERworldまでも連れて来て、とにかくごっちゃ。色んな層を呼ぼうとし過ぎ!笑

ただCalvin Harris+Foo Fightersってとってもワールドスタンダードな両ヘッドライナー。去年のフジロックなんかよりもよっぽどね。ただ集客は厳しかったみたい。色んな客層に目を向け過ぎたっていうのも一つあるんだろうけど、単純にヘッドライナーが弱かったのかもしれない。Radioheadが来れば、ソールドアウトしたんだし、(Radioheadは現在でもスーパーヘッドライナーだけど、)せっかく頑張ったのに来客が見込めないなら、そりゃBeckやノエルをヘッドに置こうと思う。フェスはボランティアじゃなくて、商売だから。

 

以上、フェスはどんなにビッグネームを呼べても、スロットの位置次第ではテンションが下がる、といった話から、サマソニは頑張っている!同情する余地ある!っていう話をしてきました。

 

ただ今年のサマソニはビッグネームを呼べているのは事実で、この極東でのMy Bloody Valentineのライブ復帰アナウンスは世界中で波紋を呼んでいる。Kelelaなんてめっちゃフジが似合いそうじゃ〜ん!っていう今ホットなR&Bアーティストなんだけど、これも絶対外せない。そして何よりChance The Rapperがいる。前方は日本人よりも外国人の方が多いかもしれない。でもここ日本でもNo Problemの大合唱を見せてやりたい。

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というのが僕のサマソニ2018第一弾発表の率直な感想です。

ここにさらにCamila Cabelloなんか加わったら最高だな〜なんて願いも最後に載せておきます。

最近はすっかりカミライザー、笑

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以上が記念すべき第1回の全内容です。こう書いてみると、2018年1月は文化的にとても濃密な気がしてきました。Netflixの「このサイテーな世界の終わり」も最高に面白かったし。

www.netflix.com

MY ALBUM OF THE YEAR 2017

2017年も終わってしまいますね!ということで個人的な音楽総括としてアルバム・オブ・ジ・イヤーを発表したいと思います。ストリーミングの流行によって、CDなどのフィジカルの価値が揺らいでいるというのは昨年の時点で感じていたことですが、今年はDrakeが発表した“プレイリスト”に代表されるように、アルバムって何なんだろうな?という議論にまで発展しました。今までにもそれに似たような事象はあったかもしれませんが、やはり影響力を持つ人が行動を起こすとシーン全体に影響を及ぼすということです。しかしながら、その一方でKendrick Lamarが完壁なアルバムの形を提示して各種メディアの一位を総ナメにするなど、今なお“アルバム”というフォーマットはしっかりとその存在価値を維持しているのも事実だと思います。ちなみこれから発表する私のベストにはKendrick Lamarは入ってないんですが、個人的には前作の方が好きだったというのと、中途半端な順位にランク付けるぐらいなら最初からランキングに入れない方が良いという判断からです。全体的に考えて、2017年はKndrick Lamarの年だと言うのは間違いないでしょう。その他にもEd Sheeranチャート独占事件などもあり、ストリーミングが台頭しつつも、それを受けるメディア側の整備がまだ追いついていないという印象です。

また個人的な音楽との接し方でも、楽しみな新譜があればレコードを注文しつつも、それが届く前に、金曜日に日付が変わった瞬間にApple Musicで聴いてしまうという習慣がついてしまいました。これが意味するのはもはやレコード(CDなど)は自分にとっては“グッズ”なんだということ。完全にデジタル化されてしまったCDよりも、劣化するレコードの方が好き。

 

さて!ALBUM OF THE YEAR 2017を発表します。トップ10と、そこに入らずとも好きだった作品18枚です。私の判断基準はザックリ言うと“サプライズ度”です。何だこれ?って思わせてくれる作品に出会いたいですね。あとは年間敢闘賞的な見方も大きいかな。年の暮れに自分の頭の中に残っているものです。完成度とか正直よく分からないですもの。それにこれだけ莫大な音楽が垂れ流されている現代、新たな価値観を提示する方がずっと価値を持つに違いないと思います。

 

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左上から順に、

  • The Orwells - 「Terrible Human Beings」

2017年も多くのロックバンドがアルバムを出したけど、どれも小さくまとまっちゃているというか、刺激的なロックバンドを見つける方が難しかった。そんな中、このThe Orwellsの新作は、荒々しくて、あっけらかんで、痛快でした。ロックバンドはこうでなくちゃ!

 

  • Temples - 「Volcano」

1stほどの衝撃、そしてメランコリーさはない。しかし、確実にTemplesなりの2017年的アップデートが感じられる作品。Fuji RockでCertaintyが新アンセムになっていることをこの目で確かめた。

 

  • Rodes Rollins - 「Young Adult」

Apple MusicのNew Music Mixで知ったアーティストである。こういう出会いがあるからストリーミング・サービスは素晴らしい。自分はどこか物寂しげさを感じさせるようなアーティストに強く引かれるのかも知れない。

 

  • ゆるふわギャング

これって本当にラップなの?っていう、今時の世界のラップ・ミュージックと共振している、ゆとり世代代表Hip-hopユニット・ゆるふわギャング。今日本で、最もスリリングで、エッジが効いている音楽だと思う。MC二人のキャラも立ってて最高。

 

自分が知っているGorillazってこんなんだったかな?っていう違和感を感じながらも、アルバムの至る所にデーモン・アルバーンのエッセンスは確かに感じられる作品。フィーチャーされているアーティスト達も、Gorillazのイメージを崩すほどのビッグ・ネームはおらず、そこを引っ張ってくるか〜というようなダーティさ。元はデーモンの単なるサイドプロジェクトだったはずが、時代とともに随分と大きな意味がついてきてしまったような気もしないでもない。しかしながら、現在デーモンが最も意欲的で、評価もされているのがこのGorillazなのは間違いないし、フジで見たライブでも、こりゃBlurのことなんか考えている暇なんかないよなーと納得せざるを得ない内容だった。

 

  • Father John Misty - 「Pure Comedy」

極シンプルに歌声が大いに響き渡るアルバムで、所謂“歌モノ”に分類される音楽であるが、それとは対照的に歌っている内容はどこまでもアイロニカルの視点が貫かれている。Ballad of The Dying Manなんて曲名からしてちょっと一線を画したとこらから物事を見ている人だと言うのが分かるだろう。しかしアルバムを聴いてみれば、どこか雲隠れしていて素性が見えないFather John MistyことJoshua Tillmanのパーソナルな一面を垣間見ることができる瞬間に出会えるのではないか。

 

  • Joey Bada$$ - 「ALL-AMERIKKKAN BADA$$」

今のhip-hopの主流はMigos、Futureに代表されるようなアメリカ南部のトラップであるのは間違いない。そんなメインストリームの流れとは、少し距離を置いたこのオールドスクール寄りな感じは、少し真面目な印象さえ受けるが、今作はそんな時流にも一石投じることができるほどの力強さがある。若干22歳にしてこのカリスマ感…。

 

  • tricot - 「3」

tricot最新作にして最高傑作。全部の曲がコンパクトに仕上げられていて、tricotらしさとtricotの真骨頂も示した作品。

 

  • Lorde - 「Melodrama」

世界的スターになった彼女の、よりパーソナルな部分を表現した作品。風通しの良いアンセムになり得るような曲も数多く収録されているが、Liabilityのような自分の内面・失恋を余すところなく表現した曲が印象的に響く。Lordeを見ていると、普段の発言・ステージ上での振る舞い、全て嘘はない・彼女の全てなんだと感じる。今作は本当に素晴らしいけど、今後もっとすごい作品を作るに違いないと思わせてくれる。

 

突然のストリーミング開始。現行のポップ・シーン最前線を見て、意識的にやったのは間違いない。今年最大級の衝撃だったかもしれない。内容もちょっとずつ変わって行った。今作のモデルはカニエ・ウェストだったり、ドレイクだったりしたのかな。サニーデイ・サービスがこんなに振る舞いをするなんて思わなかったよね。

 

Phoenixはいつも外さない。今作はよりダンサンブルに、そして南国を思わせるようなチルさ加減。他人に素敵な音楽を薦めるならPhoenixが安定かもって思ってます。

 

満を持してのMura Masaの1stアルバム。無機質でクールなビートを刻みながらもキャッチーなメロディが彼の特徴。彼のライブをみたのは昨年のフジロックの深夜のレッドマーキー。当時は彼の音楽の乗り方がイマイチよく分からなかったけど、その後海外フェスの映像などを観るとこれが現行の音楽シーンのど真ん中なんだと感じさせられるほどの大盛況ぶり。A$AP RockyをフィーチャーしたLove$ickは去年から今年にかけて最も聞いた曲です。

 

Arcade Fireをはじめとする他のUSインディーの雄たちは、各メディアから良い評価を得られなかったものの、このLCD Soundsystemの復帰作は大いに高評価を得た。間違いなくファンの期待に答えたし、LCDしかできないことをやっているから。作品の完成度は圧倒的に高いものの、新たな概念に挑戦したArcade Fireの姿勢の方が個人的には好感が持てたということで、トップ10からは漏れました。

 

  • Ruby Francis - 「Traffic Lights」

Hearte Rateが最初っから最高!バックグラウンドが見える。James Blakeとかも好きで、音の空間を楽しんでる感じが良い。今後もっと洗練されていって良くなっていくと思う!

 

  • GLIM SPANKY - 「Bizzare Carnival」

グリム流Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandここにあり!といった感じの意欲作。Templesが大好きだし、サイケに傾倒しているのも知っていたけど、ここまで思い切りやるとは思わなかった。一曲目のTHE WALLからこのアルバムの凄みを予感させるには十分だった。今作みたいな振り切った作品が商業的にも評価されたのは、個人的にも印象的でした。

 

  • King Krule - 「The OOZ」

Dum Surferを初めて聞いたときにビビッときて、この若い才能にときめいた。歪な印象を常に纏わせながらも、その不均衡にゾクゾクしてしまう。この感じ英国だからこそ出せるんじゃないかな〜。Brit School出身の期待のホープ。この世代本当に優秀だし、自分と同世代だからがっつり応援していきたい!

 

  • Beck - 「Colors」

前作「Morning Phase」とは打って変わってかなり“ポップ”色が強い作品。曲自体は、前作と並行して作られていたらしいが発表は随分と遅くなりました。(当初は2016年10月に出る予定だった。)

ほとんどの曲がシングルカットできるような曲で構成されていて、多くが現行のシーンを意識しているものなんだけど、その全て“ベック流”のポップ・ミュージックとして昇華されている。Wowのトラップ的なものから、軽やかで純度の高いゆるファンクなUp All Nightなど、ぜひ生で聴きたいと思わせてくれる曲ばかり。

 

  • Kelela

アンビエントな雰囲気を纏う次世代のR&Bニューアイコンとして注目を集めるKelela。個人的には、上記のGorillazのHumanzでダニー・ブラウンと共にフィーチャーされたSubmissionで彼女の歌声に魅了されて知ったのだが、そこから半年ほど経って発売された今作がまた素晴らしい。アップテンポな曲はなく、BPMもゆったりの曲が多いので多少の聴きづらさを感じる人がいるかもしれないが、一度感覚をつかむことが出来ればどっぷりと彼女の世界に浸ることができるだろう。ミニマムながら音の広がりは凄い。

 

続いてトップテン!

 

第10位 Dirty Projectors - 「Dirty Projectors

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インディーロックを象徴するバンドが現在と向き合う

 

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第9位 Rat Boy - 「SCUM」

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あっけらかんで良い 

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第8位 Kehlani - 「SweetSexySavage」

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2017年の個人的MVPはこの新たなR&BディーヴァKehlaniに捧げたいと思う。

名前がメジャー・シーンに広く知れ渡ったのは、昨年発表されたスーサイド・スクワットのGangstaあたり。自分もおおよそそのタイミングで彼女の存在を知ったのだが、年が明けてG-EasyとコラボしたワイスピのGood Lifeによってここ日本での知名度も爆発的に上がったのではないかと思う。

黒人、白人に加え様々な 

22歳にして実に起伏の激しい人生

今最もエキサイティングな新世代歌姫

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第7位 Wolf Alice - 「Vision Of A Life」

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進化と深化

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第6位 The xx - 「I See You」

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新たに手に入れた見通しの良い地平線

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第5位 Calvin Harris - 「Funk Wav Bounces Vol. 1」

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手のひら返しで褒めました

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第4位 Marika Hackman - 「I'm Not Your Man」

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伸び伸びとしたオルタナ女子へ

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第3位 St. Vincent - 「MASSEDUCTION」

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相変わらずに刺激的 

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第2位 Loyle Carner - 「Yesterday's Gone」

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サウスロンドン出身のラッパー。メロウであったり、ジャズっ気のあるトラックにロイル・カーナーのクールなラップが乗っかった超かっこいい一枚。グライムが流行している現在のUKシーンの流れとは距離を置いたサウンドだけど、彼もグライム・ラッパー達と共に今後のUKラップ・シーンを盛り上げる人物になっていくのは想像に難しくない。

アルバムジャケットも人柄、父親の歌をサンプリング

 

伝わってくる知性と心優しさ

King Kruleとも同級生だったらしい

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第1位 Lana Del Rey - 「Lust For Life」

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聴けば聴くほど魅力に引き込まれる 

 

全てを取り込みラナ・デル・レイ 

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P.S.

今回は2017年の内に記事は完成できませんでした。

2018年になった現在、今回のランキングにやっぱ入れたかったな〜と思う作品はN.E.R.D、Tyler, the CreatorやSabrina Claudioちゃんのアルバムです。

[2017.12.9]GLIM SPANKY BIZARRE CARNIVAL Tour 2017-2018 at 静岡・清水 SOUND SHOWER ark

GLIM SPANKYのライブを観るのは今回が3回目。せっかく良い整理番号だったのに、ぐだぐだ時間を潰していたら会場に到着するのがギリギリになってしまった。

今回びっくりしたのは、初めて学園祭で観たとき、そして前回名古屋のライブハウスで観たときにはいなかった小さな子供のお客さんが確認できたことだった。やはりONE PIECEの映画の主題歌になったのは大きいのか。

初めての静岡単独公演にもかかわらず、場内の雰囲気はとてもアットホームだったのも印象的だった。楽曲だけ聴くとクールなイメージが強いかもしれないけど、実際の彼らはもの凄い人懐っこい人たちなのだ。ちなみにレミさんは(清水出身の)さくらももこコジコジの大ファンらしい。

サイケに傾倒した新作からの曲はどれもカッコよくて、今現在のグリムの音が迷いなく鳴らされてい流ように感じた。以前聴いたことがある曲でも、特にダミーロックとブルースなんかは前とは比べられないほどにかっこいいアレンジになっていて、曲中はずっと鳥肌が止まらなかったくらい。

武道館公演も決定し、ますますスケールが大きくなっていくGLIM SPANKY。どんなに大きな存在になっても、大事な芯の部分はずっと変わらずにいるんだろな〜というのをENの大人になったらを聴いて思いました。

 

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