My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2016.7.24]FUJI ROCK FESTIVAL 2016 Day3

とうとう最終日になりました。今年は3日間とも雨が降らず、「よーし、初めてのフジロックだから雨具をしっかりと揃えて行くぞ!」と張り切って購入した野鳥の会・長靴、レインポンチョは全く出番がなかったとさ。良いのやら悪いのやらw

 

当初の予定ではホワイトステージのBo Ningenからライブを見始めようとしていたのですが、せっかく自分から誘って、こんな山奥まで来てくれた友人達と全く行動していなかったことに今更気付く。(ライブもほぼ1人で見てたw)

というわけで午前中は友人たちとまだ訪れていなかったフジロックで最も空に近いエリアDay Dreamingにドラゴンドラに乗って行ってくることに。ドラゴンドラに乗車中の風景も素敵だった〜。フジロックの各ステージが望めます。山頂は少し肌寒いものの、解放があって気持ち良い。

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ついつい横になりたくなる。

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だらだらと昼食を買うのに並んでたら、以外とマーキーのDMA'Sの時間が近づいていたので、ここでもやはり1人でドラゴンドラに乗って一足先下山w

 

  • 12:40〜 Red Marquee DMA'S

 

というわけでフジロック最終日は南半球のオアシスとも称されるオーストラリアからDMA'Sです。風貌やファッションを見ると確かにオアシスのフォロワーだなという感じはするが、実際にアルバムを聴いてみると確かにオアシスっぽい曲もあるのだが、それ以上にもっとオアシスを含めた1990年代のUKロック全体からの影響を受けてるんだろうなという印象を受けた。

彼らは普段は3人組であるのだが、ライブだとサポートメンバーを加えて6人編成となる。音楽性を言えば、ギターポップと括るのが1番手っ取り早いのだろうが、時折見せる荒々しさやサイケっぽい曲もやったりして、まだまだ色々と隠し持ってそうである。

演奏も90年のマンチェスターのバンドのように決して下手なわけではなく、さすが6人編成をとっているだけあってそれなりにこだわりがあるのだろう。(ただし、ギター3本もある必要性はそこまで感じなかったw)ライブはというと、代表曲のLay Downのときは一際歓声も大きかったが、基本的に淡々と進めていく感じであまり全体を通して盛り上がっていた印象はない。たぶん3人ともシャイなのであろう。

UKロックの影響を語られる彼らだが、ライブを観てみると意外とオーストラリアっぽさを感じた。私がオーストラリアというものをどれほど理解しているのかという疑問はあるが(当然行ったことはない)、ライブを観終わった後にシドニーの海岸沿いをドライブしているイメージがぼんやりと湧いたのでそういうことだと思う。DMA'Sそれなりに満足しました。

 

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そしてそして、実はライブが終わった後オアシスエリアでボーカルのトミー君を発見!ナイスギグと伝えて、握手はしてもらったものの写真を撮ってとは言えなかった。そのときの受け答えを見てみると、やっぱりシャイなんだろうなと思ったw

 

軽く昼食をとり、今回のフジロックでは恒例となっていた、グリーンで乾杯!!!🍻 この瞬間が幸せだったー!

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程よくほろ酔いとなりながら、大好きなStereophonicsの時間が訪れる。

 

 

Stereophonicsは途中ドラマーの脱退などがあっても屈することなく、今に至るまでコンスタントに活動を続け、メロディックで骨太なギターロックを常に届けてくれる愛すべきロックバンドなのだ。そんな彼らをフジロックのグリーンステージという素晴らしい場所で初めて見られるというだけで、なんだかもう嬉しい。The Avalanchesがキャンセルになってしまったのは非常に残念だけど、その分Stereophonicsをフルで心置きなく観られると考えれば、そんなに悪いことではないように思えてくる。

最新アルバムの冒頭曲C’est La Vieからライブは始まりを告げ、円熟味を増しながらも初期の疾走感や自身の持ち味を存分に詰め込んだようなサウンドに既に興奮が止まらない。ライブは過去の曲と最近の曲が入り混じったようなセットリストで進んでいったが、驚くほどに違和感なく聴くことができた。それは彼らがいかに現在もクオリティを落とすことなく作品を生みだしてきたかということだし、今回のライブでそのことを証明する形となっただろう。ステージ前方ではウェールズの旗がひらひらと力強く揺れ続け、オーディエンスも精一杯の愛を持って耳を傾けている。そんな素敵な光景の中に自分も入れたのかと思うとなんだか誇らしい。最後に披露されたDakotaは当然の大シンガロング!いつまでも元気で活動を続けてまた日本に来てね!

 

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フォニックスが終わった後は、浅井健一SHERBETSKen Yokoyamaなどを見ながら時間を潰す。Hi-STANDARDのStay Goldが演奏されたときは、急に後方から大人たちが前方に猛ダッシュしていってびっくりした。青春の音なんだろうな~と20年という歴史を感じてみたリ。

僕の友人はみんなベビメタちゃんを観に行ってしまいましたが、おそらくひどく混むであろうホワイトに行きたくないし、それよりも観に行くべきものがあるでしょ。と信じて、レッドマーキーへと向かう。

 

  • 17:50〜 Red Marquee Jack Garratt

 

はっきり言って今年のフジロックでの一番の衝撃はこのJack Garrattというイギリスの新人アーティストのライブだった。白いオーバーオールという髭もじゃ牧場農家スタイルでレッドマーキーに登場した彼はシンセサイザー、ドラム、ギター、キーボードなどを全て一人でこなしてしまうのだ。すべて一人でこなすという情報は事前になんとなく入っていたが、ライブを観てその真の意味に気付く。何やらおかしげな彼専用の機材のセットから左手でシンセを操りながら、右手でドラムを叩いたりする。さらには急にブルージーなギターまで披露しだすのだ!笑 サポート・メンバーを用いずになぜそんな面倒くさいことをするのかとも思うが、ライブを観た今となっては、自分を限界に追い込んでこそのあの気迫のあるパフォーマンスに繋がっているのではないかと考えられる。

実際に彼はかなりハイテンションだったし、5万人のスタジアム・コンサートと勘違いしてるのではないかというぐらいに声が上擦った様子でオーディエンスを煽っていた。その煽りに対してもオーディエンスはしっかりと応えていたし、さらにどんどん拍手喝采で盛り上げるから途中から彼は異国の地でのあり得ないほどの歓迎ムードに笑いが止まらなくなるほどであった。Suprise Youselfではサビの部分でマーキー全体が大合唱!こんなの初来日の新人アーティストがやるライブじゃない!あまりの衝撃にしばらく場内の拍手が鳴りやまなかったが、それも納得の素晴らしい、あまりにも出来すぎたライブだった。新たな才能って出てくるもんですね。

 

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Jack Garrattが終わり、ここからレッチリまで特に何をみるか決めていなかったのだが、そういえばヘブンでライブ観てないことに気づき、通好みのラインナップが揃うことでお馴染みのフィールド・オブ・ヘブンへと足を運ぶ。まだ明るいときにステージを横切ったりはしていたが、暗くなった後のステージの光景がなんとも言えないほどに美しい。長年のフジロッカーに愛されるのもなんとなく分かる気がする。

ヘブンのトリを飾るのはカマシ・ワシントンというジャズ界の未来を担うサックスプレイヤーである。ちょっと渋いし、現在の自分にはまだ早いかなと、ほぼ予習無しで見たライブだったのだが、これがまた素晴らしかった。ステージ上ではカマシ・ワシントンを挟むようにしてステージの右左にドラマーが二人というまさかのツインドラム。他にも、キーボード、トランペットなど、おそらく各々ハイレベルなプレイヤーであろう人たちが集まっていても、一度カマシ・ワシントンがサックスを吹きだせば、主役は彼以外あり得ないなと感じさせてくれる。“フジロックは新たな音楽との出会いを提供してくれる”とどこかのサイトで謳っていたが、最終日のそれももう終わりを迎えようとしているこのタイミングでその意味をようやく理解することができた。ライブが進むにつれ、グリーンのレッチリの時間が迫ってきたが、本当に自分はレッチリに行くべきなのか?と自問せずにはいられないほど、まだこのライブを観ていたい気持ちが強かった。結局途中で切り上げてレッチリを観に行ってしまったが、そのことに関して自分は後悔することとなる。

 

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  • 21:00〜 Green Stage Red Hot Chill Peppers

 

21時に近づくにつれ、グリーンステージは人でパンパンに埋め尽くされ、間違いなく三日間で最も多くの人を集めたことだと思う。それもそのはず、フジロック2016の最終日のヘッドライナーを務めるのはここ日本でも絶大な人気を誇る最強のミクスチャー・ロック・バンドRed Hot Chili Peppersである。彼らとフジロックの付き合いは長く、伝説の第1回、10周年、そして今年の20周年と節目の年では必ずヘッドライナーとしてフジロックに出演している。私はそこまでレッチリのファンではないと言えど、やっぱり一度はレッチリを見てみたい。

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今ツアー定番だったCan't Stopからのスタートではなく、新作のGoodbye Angelsからスタートしたのは少し肩透かしをくらったような気分だった。序盤にScar Tissueが披露されるも、なんだか凄い落ち着いてる感じ。あれ、レッチリってこんなに大人しいバンドだったけ?という具合だ。スピーカーから出てくる音量もなんだか小さい感じがして、けっこう後ろで見ていたせいかもあるかもしれないが、なかなか乗り切れない感じが続く。Under The Bridgeなど聴けたのは嬉しかったが、熱心なファンではないだけに、私がレッチリに求めるものはこれではないかなというライブだった。そこまで期待値が高かったわけではないけれど、やっぱレッチリ凄いなと思わせて欲しかった。By The Wayまで聴いて、これではフジロック2016終われないと、猛ダッシュでBattlesが始まるホワイトステージへと向かう。

 

  • 22:00〜 White Stage Battles

 

多少遅れると思ったものの、この時間のグリーン~ホワイト間は移動しやすく、ここぞとばかりにフェスダッシュを発動したら奇跡的に間に合った!

昨年の来日公演の評判がとても良くて、フジロック出演が決まったときはぜひ観ようと決めていたバンドだ。アルバムも凄いが、そのアルバムも全てはこのライブのためにあると思わせてくれるほど、凄まじいライブ・パフォーマンスを見せてくれた。

両脇のギターのイアンとベースのデイヴはせわしなく機材をいじったりして、忙しくしているが、そうして作られるステージ上の音楽はまるで生き物のように息吹が吹き込まれていく。その過程を一から見せることで、曲のピークに辿り着くときの高揚感を一緒にオーディエンスも体験していくのだ。その舵を取っているのは間違いなく、ど真ん中で一際存在感を放つジョンのドラムで、彼が高くそびえるシンバルを力いっぱい叩く度に汗とともにアドレナリンが出まくっていた!笑

代表曲のAtlasではもう場内お祭り騒ぎという状態で、私自身ももう体力は限界に近づき、視界もぼやけてくるほどだったが、身体はまだまだ音楽に乗せられて動いていくのが不思議だった。場内は最後に思いっきり楽しみたい人たちで溢れていて、私もそんな空間で最後まで精一杯楽しんだ!明日はもう学校に行かなければいけないという現実がたまらなく嫌になるほど最高のライブだった。

 

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Jack Garrattのほうが衝撃度では勝るが、最後の最後に現実離れしたライブを見せてくれたバトルスを三日目のベストアクトにしたいと思う。

 

いや~、初参戦ながら、三日間参加できて本当に楽しかった。当初は金土か土日の二日間で行こうかなとも考えたけど、今となってはどの曜日も行かなければ後悔しただろうな〜というぐらいに素晴らしいライブばっかりだった。あと一人では敷居の高さや費用面でフジロックに来られなかったかもなと考えると、やはりこうして一緒にフェスに行ってくれる友人は大切にしなければと思います。来年以降もぜひまたここに帰ってきたいお思うし、キャンプ面でもさらなる向上ができるといいな。笑

最後に、Fuji Rock Festival 2016最高でした!!!

 

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