My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2017.7.28]FUJI ROCK FESTIVAL 2017 Day1

去年に引き続き今年も行って来ました!フジロック!あれだけ行きづらさを感じていたフジロックも一度行ってしまうと一気に敷居が下がってしまうものですね。今年はラインナップ関係なく行きたいと思ったので早割を買って年初めからずっとワクワクしていたわけです。(むしろラインナップが悪い方が色々気楽に遊べるな?と思ったくらい。笑)

蓋を開けてみると、第1弾からフジロックらしさを出しつつも“今観たい人たち”がたくさんラインナップされていて、早割買った自分大勝利!!!という感じでした(LCD soundsystemにテンションMAX)。早割はチケット代が安く買えるというのもあるけど、それよりも駐車券が場内1という最も会場に近い場所に駐車できるのが魅力的だと思った。今回はテント泊だったけど来年以降宿を取ったとして、徒歩圏内の宿を取れなくても場内1の駐車券があれば、色々と選択肢が増えるなと思ったり。 2年目ということもあってフジの回り方に少し余裕もできてくるかな?と思ってたんですけど、想像以上の雨に打たれてなかなか大変な思いもした三日間。でもやっぱり終わってしまった今となってはまたあの場所に戻りたいという気持ちでいっぱい。気合い入れてあんな山の中で音楽に入り浸るんだからそりゃ楽しいに決まってるんだわ。…とそろそろ自分が観たライブについて振り返りますか。今2017年に見ておくべきアクトが連なった金曜日初日スタートです!

 

  • 11:10〜 Field of Heaven Yogee New Waves

はい!私がフジロック2017のスタートに選んだのはYogee New Wavesです!トップバッターにヨギーは申し分ない!本人たちがヘブンに出たかったと言っていたけど、一番フジロックらしいField of Heavenに出演したいって思うのは、出演者でありながらフジロッカーだなって印象も受ける。Yogee New Wavesって今流行りのシティ・ポップ界隈では主人公的な立ち位置でもあって、そんなはずなのにメンバーチェンジなど難しい時期も経験していて。そんな中でやっとメンバーが固定され、足並みが揃ったという段階でのフジロック出演。これは熱すぎるんですよ。やっぱりヨギー主人公感あるなって思ったのは、一曲のMegumi no Amenという雨歌のときに急に雨が降り出して、曲が終わるや否や雨が止んでしまうという、、、ちょっとフジに愛され過ぎてますね。そして噂には聞いていたけど、ヨギーは熱いライブをするんだよね。シティ・ポップっていうと都会的でちょっと気取っているイメージがあるかもしれなけど、Yogee New Wavesが鳴らしている音楽はロックンロールそのもの。特にDreamin' Boyを聞いているときに強く思った。このまま自分達の世代を突っ走る存在であり続けて欲しいな。フジロック初っ端から熱い気持ちでいっぱいでした。

 

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ヨギー後は、僕以外の友人たちは全員グループ魂を観に行っていたので、グリーンの方へと向かう。するといきなり下ネタを全開にかましていたので笑った。そして自分の周りを見渡すと、笑っているのは男だけで女性たちはみんな真顔でスマホをいじったりしていたのが尚更面白かった。

お昼になり、新しくできたBlue Galaxyで、Rag'n'Bone Man歌上手いね〜と言いながら食事をとったり乾杯したりした。会場内にいれば、ほぼ音が途切れる空間はないし、ほんとにちょっと現世からトリップしたような感覚になっちゃいますね。

雨がポツポツと降り出し、とうとう去年全く使わなかったレインポンチョの出番である。

 

The Back Hornをやっと見る機会が得られた…。バックホーンは現在のように洋楽ファンになる前に、中学のとき友達に教えてもらって以来、中高の多感な時期にたくさん聞いたロックバンドなんですね。今まで自分が行ったフェスに出演していたりしても、他のアクトを優先させてしまったり、中々単独も見る気分になれなかったりで、随分とライブ観るのが遅くなってしまったという感じなんですけど、初めてのThe Back Hornがフジで見られるなんてこれ以上ないシチュエーションじゃん!と自分に言い聞かす。ヘブンのOgre You Assholeも今年観たライブが最高だったので、悩ましいところではあったけど土砂降りの中見るバックホーンを選ぶという選択肢が最善のように思えた。

一番バックホーンを聞いていたのはもう7年ぐらい前なのかー、と少し自分が歳を重ねてしまった事実に感慨深くなる。最近の曲あんまり知らないなーと不安に思っていたけど一曲目はなんとブラックホールバースデイ!一気に高校時代の自分にタイムスリップ!最近の曲を混ぜつつも、随所に過去曲も混ぜてくれて自分にとっては有難いセットリストだった。美しい名前が聞けるとは思ってなかった。そしてやっぱりThe Back Hornはライブバンド。重ねて来たライブの数が物語っている。どこまでも男臭くて、他にはない独特の世界観がある。コバルトブルーが始まる頃にはモッシュピットに突入している自分がいた。自分の思い出を回収したフジ初日の中盤。

 

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サニーデイ・サービスの近作「DANCE TO YOU」、「Popcorn Ballads」が凄く好きだったので、かなりライブの評判が良かったレッドのGallantと迷いつつもヘブンのサニーデイを選択。上記二作からサニーデイ・サービス曽我部恵一は“現在(イマ)の音楽”と凄く真剣に対峙しているという印象を強く受ける。ここヘブンなら自由に現在進行形のサニーデイを見せてくれるのではないかと期待していた。

ここはグリーンステージではないし、圧倒的なキャリアがあるので、終始安定感があって本人たちも気楽な様子でライブを進める。ヘブンは穏やかな雰囲気で溢れていた。そんな空気を一変させたのは「ゲストを紹介します。」と登場したC.O.S.AとKID FRESINOと共に披露された街角のファンクである。おそらく初披露だったと思うけど、それをやはりフジにぶつけてきたか!(ちょっと予想していた。)少し音源よりもスローテンポで演奏されていた街角のファンク。初見の人はびっくりした人もいたかもしれないけど、個人的には最新モードバリバリのサニーデイは大歓迎です!そしてこからセツナへ流れ込みライブの熱量はピークに達する。セツナのライブ化けは凄い!いや~サニーデイ・サービスかっこよかった。また見る機会は絶対訪れると思うので、過去の曲もたくさん聞いて臨みたいと思います!

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こっから休む間も無くライブを観る予定だったので、食事をとったり休憩したりして体力を温存!🔥

 

  • 18:10〜 Field of Heaven Father John Misty

第一弾の発表で今年のフジは一味違うぞ!って思わせてくれたのは、このFather John Mistyの名前があったからだと思ってます。こういうリアルタイムで世界的に評価されているアーティストをブッキングしてもらえると非常にテンションが上がりますね!世界で評価されているけど日本での人気はイマイチ…というアクトになると、周りは当然外国人ばっかになりますね。今年は去年よりも外国からのお客さんが多かったように感じるな。今年みたいにちゃんとトレンドを抑えたブッキングをすれば、日本人以外のお客さんがたくさん来てくれるのかな?と思いました。

Father John Mistyは米国のコーチェラ・フェスだとメインステージの三番手として出ていて、その時の演奏をストリーミングで見ててなんとなくイメージを作っていたので、ステージ割が発表されたときは、うーん?と思ったものの、英国のグラストンベリーだとフジと同じく第4ステージのトリ前という具合だったので、仕方なく納得。

Pure Comedyの特徴的な効果音と共にFather John MistyことJ. Tillmanがヘブンに登場する。うん、とにかくカッコよかった!曲に合わせて身振り手振りを加えて、曲を最大限にステージ上で表現しようとしている。下半身もくねくねである。笑 曲中にいきなり観客とのコミュニケーションを図ったり、かと思えばかなりエモーショナルになる瞬間などもあってジョシュの姿を一瞬たりとも見逃すことはできない。始まった頃は明るかった空も、ライブが終盤に差し掛かる頃には暗くなっていて、ヘブンが極上の空間となってきた。となると気になるのはもうすぐ始まるグリーンのThe xx。私は去年の単独にも行っているので、こっちをフルで見るつもりでいたけど、どんどんグリーンに流れていくであろう人たちを見てるとなんだか自分もそわそわしてきた。気になってしまったらその場を離れるという信念の元行動しているので、一番好きHoneybearを聴けたところでグリーンへ向かうことに。いやしかし、Father John Mistyは凄い表現者だなと思った。ステージ上のカリスマ性が光っていた。今回のライブかなり好評だと思うので、また来日して欲しいなと思う次第です。

 

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通りかかりにCatfish And The BottlemenがちょうどSoundcheckをやっていた。ここも今年の初めに見ていたからバサッと切ることができたけど、フジでの雄姿を見届けたかったな。今度はもっと大きなバンドになってぜひグリーンステージに出てください!

 

  • 19:20〜 Green Stage The xx

去年の来日公演での「See you soon」の通り、今年のフジロックにカムバックしてくれました!The xx!豊洲PITでのライブが震え上がるほど良かったのでまたこんな短いスパンで彼らを見られるなんて…。The xxのフジ初登場はRed Marquee、二回目はWhite Stageトリ、そして今回のGreen Stageトリ前。と順当にステージを大きくしてきている。それほど多くない日本と海外での人気の差がほとんどないインディー・バンドの一つである。

陽が完全に落ちたグリーンステージで一曲目のIntroが鳴らされると、完全に出来すぎたロケーションと相まって、あっ、凄いと思わず感嘆してしまう。透き通るような美しさが際立つSay Something Loving、スリリングさをはらむDangerous、Dangerousから間髪に入れず差し込まれたI Dare Youなど、3rdアルバムが発売される前だった去年の単独よりも、より最新作からの楽曲がライブに彩りを加えていた。そんな中で急に1stのVCRなんかをやったりすると、メランコリーさが倍増したりする。

三人を迎え入れるオーディエンスの雰囲気ってとても温かくて、もちろん自分もその輪の中に自分もいるんだけど、それは音楽以上に三人の人となりが愛されているからに違いないと思う。MCでも常に感謝の気持ちを忘れないし、フジロックへの愛や日本のファンへの愛っていうの凄い感じた。もう見るたびに彼らへの愛着が沸いていく一方だ。(一番良いところでオリバーがどっか行っちゃうところとかも含めてね。笑)

ライブは終盤に差し掛かり、恒例のLoud PlacesからジェイミーのDJタイムを経てのOn Hold。沸点を迎えるときにぶわーっと来る音圧。何度でも味わいたいこの高揚感。ゴリラズも当然凄かったんだけど(後述)、ベストアクトは決まってしまった。The xxのライブは心にジーンと訴えかけるものがあるし、この三人でしか起こり得ないケミストリーが確かにあるのだ。最後のAngelsが終わったときには、またしても今年一番の拍手を送りました。

今年既に数多くのフェスでトリを飾っているだけあって、現時点でヘッドライナーの風格が漂っているが、次フジロックに出るときは世界中で文句なしにトリを飾っていることだろう。

 

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予想通りThe xxが良すぎたので、レッドのバンドセットのSamphaも見たかったけど(これまたかなり評判が良かった)、ちょっとゴリラズを見るためには時間を置いて切り替える必要があった。ゴリラズはずっと好きだったし、混み合うであろうモッシュピット内で見たかったから。

 

ゴリラズが第三弾で発表されたときは興奮した!まさかゴリラズがフジで観られるなんて。ブラー経由からゴリラズを聞き始めるっていう割とありがちなルートを辿っては来ているんですけど、振り返ってみてもたくさん聞いていたのはゴリラズだし、これを機に自分が聞く音楽の幅も大きく広がった。自分自身も大大大好きな(カートゥーン)バンドだし、今年話題の中心にいるような人たちをヘッドライナーで観られるのはとても幸運なことだと思う。

周りを見渡すと、もちろんたくさん日本人はたくさんいるけど目立っているのは外国の方々だった。雰囲気的にはもう完全に海外フェスですよ。(行ったことないけど。)

一曲目のM1A1から先ほどのThe xxとはまた違う陽性な盛り上がり。ステージ上もバンドメンバーに加え、6人から成る男女混成コーラス隊と、盤石の態勢だった。続いて最新作HumanzからAscention!本人登場とはならなかったが、そういうときはバックの大画面での曲に合わせたVTR出演になるのだ。人気者が多くフィーチャーされているので、作品の参加者をブッキングするというコンセプトのDemon Dayz Festivalやコーチェラのようなフェスじゃない限り、一堂に会するというのは難しいよな…。しかし、ゴリラズの本質はそこじゃないと思うし、ライブ中そこに対する不満は特に感じなかったかな。

デーモンはたくさんゲストを呼ぶし、演出の面で舞台監督的な役割も上手にこなすんだけど、かと思えばLast Living Soulなどの曲ではめちゃくちゃ主役になって目立ったりする。こういうときはブラーともソロとも変わらない風景である。しかし今回はやはりゴリラズ。映像演出は本当に手が込んでいるし、オーディエンスにスマホのライトを掲げるのを促したり、エンターテインメント性に特化している。On Melancholy Hillなどの落ち着いた数曲以外は常にパーティータイムである。

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同日に出演者していたRag'n'Bone Manのスペシャル出演なんかがあるんじゃないかと予想していたが、ボートラの曲からは予想外のOut of Bodyが披露された。そのときのVTRのKilo Kishがとてもキュートで印象深くて、フジの後気になって今色々と調べてる最中である。めちゃくちゃ盛り上がったDareをはさみ、We Got The Powerで本編は終了。

当然アンコールで再登場し、3rdアルバムからStyloが投下される。ここでは今は亡きBobby Womackの代わりにPeven Everettが高らかに歌い上げる。ライブは終わりに向かってボルテージはMaxに近づいてきた。最高潮に達したところはやはりEn3曲目のClint Eastwoodであろう。デーモンが鍵盤を鳴らすと今日一番の歓声。そして大大大合唱!もうマジで楽しかった!そして最後は2ndアルバムの最後をなぞるようにDon't Get Lost In Heaven→Demon Daysで大団円!美しいフィナーレでした。

このライブを観て、デーモンにとってゴリラズこそが今の活動の軸となっているものであることが改めて確認できたし、ちょっとブラーを観たいという気持ちはしばらく思い上がって来なそうだ。またすぐにでもゴリラズが観たい!強がってはみるも、やっぱりFeel Good Inc.は聴きたいし、ゲストなしでもいいからSubmissionやって欲しかったもの!次日本で観られるのはいつになるだろうか。また10年近く待たされる可能性も大なので本当に今回観ることができて良かった。

 

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前の方で観ていたので、終演後も中々思うように進めず、レッドで観ようと思っていたYahyelは早々に諦める。もう十二分に満足したのでテントに戻っても良かったけど、ぜひ観ておくべき超期待できる話題のルーキーがいるのだ。

 

初めて来ましたルーキーアゴーゴー。ステージはフジの出口を出れば必ず通る場所に位置しているし、ヘッドライナーが終わったと共にスタートするので、次の時代はお前だぜ!感が出て良いと思います!

NEOかわいい女バンドCHAI!色々と噂を聞いていたし、ぜひ観たいと思っていたバンドの1つでした。

30分という短い時間の中なので、初っ端からとってもパワフルでした。レッチリみたいな曲もやっちゃうし、アドレナリン全開でラップし始めるし、みんな小ちゃいのにすごいエネルギー。そして器用に色々と楽器をいじったりもする。かと思えば、突然テイラースイフトのShake It Offの替え歌やビートルズのYesterdayを歌い始めたりしていて、遊び心も満載!というかなんだらこいつらwwwという感じで終始圧倒されてました。でも観客の心を鷲掴みにしていたのは間違いない。最初変わり者は双子ちゃんだけかな?と思っていたけど、ライブが進むうちに、どうやらみんなおかしいやつらだということが判明する。(褒めてます。)

短い時間だったけど、とにかく魅力的過ぎました。パフォーマンス力は既にレッドでやっててもおかしくないくらいだと思ったので、来年はおそらく本編に出てます。凄いよ!CHAI!!!

 

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これにて音楽濃度高めな金曜初日は終わり!本当はこの後のパレスのマーカスキングバンドも見たかったけど、体力の限界でした!Day2に続く!