My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2017.7.30]FUJI ROCK FESTIVAL 2017 Day3

最終日!晴れている!昨日は一日中雨が降っているイメージだったので、晴れ間が見えただけでちょっと嬉しい。テントの片付けするときに、雨が降ってたら嫌だしね。まあ、後ほど普通に雨が降るんだけどね。

Nina Kravizを寝てて見れなかった友人たちを「代わりにリカックス見に行くぞ!」と叩き起こして、デイドリーミングに向かう。やっぱりフジロックに来たら、期間中一度はドラゴンドラに乗りたい。

晴れだった昨年と比べて、並ぶこともなくスムーズにドラゴンドラに乗れて、しばしのゴンドラ旅の始まり。去年は何見ましたか~?なんて同じ車内の人と話したりしたけど今年はそんなこともなかったな。笑

頂上は標高が高いから涼しい~。今年はちょっと肌寒いくらいかも。到着する頃にはLicaxxxのDJは終わりかけでした。クールに、そしてたまに照れた表情を見せるLicaxxxはとてもキュートでした。

 

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せっかく山頂に来たものの、ほとんどの時間は山小屋で過ごすという。いや、野外で過ごしていると人工物の建物での休憩サイコーなんですよ…。昼食をゆっくりとったり、ウイスキーを飲んだり、スマホをだらだらといじったり…。今となってはなぜDYGLもReal Estateも観ずに、休憩所でだらだらとしていたのか甚だ謎ですが、デイドリーミングってそういう場所なんですよ。それにしてもDYGLもReal Estateも両方評判良かったな。 

 

  • 14:00〜 Red Marquee Maggie Rogers

重い腰をようやく下ろして観たのが(と言っても、テントの外)、マギー・ロジャース。まだ正式な1stアルバムも出していないSSWを知る機会を得られるのもフジロックのおかげというわけだ。

そこまで音源を聴きこんではいなかったのだけれど、勝手にしっとりと聴かせる感じになるのかなと思っていたライブはテント外でも分かる異様な盛り上がり。昨日のアマゾンズもそうだけど、デビューしたての新人が異国の地で、オーディエンスの熱烈な歓迎を受けて最高のライブをしちゃう瞬間に出逢える。っていうのがレッドマーキーの魅力の一つだと思ってます。テント外で座りながら聴いていたはずの自分がいつの間にか立ってその姿を確認しようとしていた。最後にファレルが感動して涙目になったという彼女の代表曲Alaskaで大盛況の内に終了。マギー・ロジャース、何かのキッカケがあれば、Lordeのように一気にスターダムにのし上がる可能性は十分にあると思った。

 

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  • 14:50〜 Green Stage JET

間髪入れずにグリーンステージでJETです。特に思い入れもないし、Are You Gonna Be My Girlだけが聞きたいだけのにわかですらない人間なんですが、続くYUKIちゃんを良い位置で観るためにモッシュピット外の柵最前付近でJETを観ていた。誰が誰だかも分からなかったけども、ファンからしても、フロントマンのニックの変貌ぶりには誰だか分からなかったようである。笑

普通に盛り上がっていたけど、やっぱりAre You Gonna Be My Girlのときが桁違いに盛り上がっていた。メガヒット曲を持っているバンドはいいね!今回のフジのライブは、多くの人にとって、「思い出」だとか「青春」という言葉で消費されることが多かったんじゃないかなと思うけど、そういう枠があってもいいよねって思った。

 

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  • 16:50〜 Green Stage YUKI

今年のフジロックでの一番のサプライズはこのYUKIの出演ではないだろうか。過去にロッキンやサマソニの出演経験はあったけれども、このフジロックは日本で最もJ-Popのアーティスト・グループの出演に慎重なフェスであるのは間違いないし。20年を超えて、もっと多くの人に門戸を広げようという意志の表れなんだろうか。それにしてもびっくりした。

今回のフジロックは、RADWIMPSに始まり、The Back Horn10-FeetGorillazも、自分にとって中学~高校に聞いていたバンドがたくさん出演したことが個人的に印象深かったのだけれど、その中でもYUKIは一番聴き始めた時期が早くて、それでいてずっと好きなアーティストだった。邦楽のアーティストで欠かさず新譜をチェックしてきたのは、YUKIくらいかも。そのくらい好きなアーティストだったのだけれども、ライブに行こうだとかは全然考えつかなかった。普段行くライブとは、どこか別枠に考えていたところがあった。なんとなくフェスで初めて観る気がしていたけど、それがまさかフジロックだなんて。(また言ってる。)フジロックも月日を重ねて、YUKIを出演させてもいいかなって思えるようになったし、そして今でもYUKIを心から好きだな思える自分もいて、お互い良い年の取り方をしたねって感じです。

以上のような思いが今回のYUKIの全て的なところがあるんですが、ライブもそれは素晴らしかった。フジロック限定の「ユキロック」Tシャツを作るぐらい(購入した💓)、本人も気合を入れてきたんだと思うけど、(おそらく今フジで最大級の)オーケストラを引き連れたりして、やはり音のこだわりも一流アーティストである。これは絶対なんだけど、フジは売れ線だけのアーティストを招聘することない!

 

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ついに華やかな衣装を身に纏ったYUKIが登場し、 おお!やっぱり小さい!と思いつつ、ステージ上では圧倒的存在感を放っている。そして御年45歳とは思えない可愛さに驚く。生で見ると、20歳ほどのピチピチさはなくとも、それでも美しいし尊い。苗場に歌姫が舞い降りた!

YUKIの曲で知らないものはないと高を括っていたけれども、一曲目がまさかの『うれしくって抱き合うよ』からの恋愛模様で「あれ?これ何だっけ?」とさっそく焦りつつも、初っ端からアーティストとしての素養を見せつけていた。

2曲目以降はよく知っている曲で、Hello!で早々に感極まっている自分に少し驚く。ライブで涙を溜めることってほぼないから。YUKIが時折、聞こえるか聞こえないかくらいの声で「楽しい」ってつぶやくのが嬉しかった。一見、フジロックってアウェーのようにも思える環境だけれども、グリーンステージには決してそんな空気感はなかった。とても温かかった。それはYUKIJUDY AND MARYから続くアーティストとしての歴史の賜物じゃないかと思う。日本人で音楽が好きな人なら、必ずどこかでYUKIという存在は知ることになるくらい偉大なアーティストですよ!

新作からは聞き間違いの一曲のみというフェス向けのセットリストだったと思うけど、聴きたいなと思っていた曲は大体聴けたな。(ワンダーラインが序盤に来たのは意外だった。)個人的ハイライトは、7曲目のハミングバード。うっとりと聴き入ってしまっているのだけど、心は揺さぶられまくりです。

終始、感傷的な思いでステージを観ていたけど、最後は鳴いてる怪獣→WAGONというとっても楽しく、チャーミングな曲で、幸福感に満ち溢れていた。「YUKIのWAGONに乗ってくー?!」という煽りに今日一番の「HOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!」をささげた!想定してたのか予想外だったのか、真意はYUKIのみぞ知るだけど、雨が降りしきる中、WAGONという雨曲で締めくくったのは出来すぎていやしませんか?

 

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終わりが近づいてきたら、その場を離れてホワイトに向かおうと作戦を立てていたのだけど、案の定YUKIをフルで観てしまった。その場で棒立ちしていたい気分だったけど、無理やり身体を動かしてホワイトへ向かう。

ホワイトに着いた頃には定刻から20分くらいは過ぎていただろうか。それにしても凄い人であった。Bonoboってこんなに人集めるのかよ!

 

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PAより前には全く進めず、視界の悪い後方で楽しむしかなかったけど、これ最初から観てたら間違いなくベストアクトに食い込むレベルだなと感心していた。生演奏で紡ぎ出されるダイナミズムに、先ほどまでYUKIにキャーキャー言っていた自分はどこに行ってしまったのか?と思うほど惹きこまれる。フジの雰囲気とこれほどマッチするエレクトロニック・ミュージックは他にいないのではないかと思う。少しでも観られて良かったけど、これは単独公演行きたい…。

 

ロードに間に合うようにグリーンに戻ってきたけど、着いてみると、あれま、グリーン空いてるな…😥世界を魅了する新世代の歌姫を迎えるには少し寂しい気もしたが、海外フェスと同じような扱いで、かつビョークの前というスロットを用意してくれたSMASHの判断には感謝したい!

 

  •   18:50〜 Green Stage Lorde

3年前(当時まだ17歳!!!)にRed Marqueeのトリを飾るなど、デビュー時から非常に高い注目を集めていたが、今年2ndアルバムを発売し、完全なる新世代歌姫として苗場に帰還!スクリーンから映し出される黒のドレスをまとったその姿はまるで二十歳とは思えない妖艶さだった。ロードはパフォーマンス力が凄い!と以前から噂には聞いていたが、この日もグリーンステージの広さを感じさせないパフォーミングであった。

3年前に初出演したフジロックの思い出を語ったり、無邪気なジョークを言ってみたりするところから彼女の性格の良さが伺えた。そして後に控えるビョークへのリスペクトも忘れないといったシーンもあった。そもそもニュージーランドって大自然のイメージがあるし、暖かそうだし悪い人はいなさそうだ。笑

Liabilityのときには、ステージに腰掛けて長尺のMCで曲のインスピレーションとなった思い出を語っていたのでが、十分に聞き取ることができず、、、思わぬ形で英語の勉強を頑張るキッカケを得た瞬間になった。

彼女の代表曲でもあるRoyalsでは、少女から大人になった彼女の力強さがより際立っていたように感じた。

自身の喜怒哀楽、全ての感情をさらけ出し、憑依してしまったかのように曲に込められた思いを具現化し、ついには靴まで脱ぎだしてしまった。まるでステージと、そして大地と一体化してしまうかのように。

ラストナンバーはもちろんGreen Light!グリーンステージをその名の通りグリーンに染め上げた!未来のヘッドライナー候補が見せつけたポテンシャルの高さは想像以上だった!

 

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Lordeが終わった後は、オレンジカフェでフジロック最後の食事を済ませる。最後にもうひと騒ぎするためにはしっかりと休憩しなければならない。この場所はオアシスエリアと違って人もそこまで多くないので、なんだかゆっくりと休めるのだ。屋根付きのフードコートもあるしね。

 

長くは観られないと分かっていたけど、大盛況だった今年の4月のライブを耳にしていたので、少しでも観ねば、、、とヘブンまでやってきた。素人でも分かるほどのバカテク具合だった。音源は素材でしかないのではないかと思わせるほどに曲がライブで進化していく様はなんとも痛快だった!

 

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最後の最後はメイジャー・レイザーを観てワイワイしようぜ!というのが一緒に行った友人たちとの唯一の決め事みたいな感じであったので、大変名残惜しくヘブンを去る。

それぞれ別の場所からホワイトに集結!フジロック終わっちゃう。。。

 

  • 22:00〜 White Stage Major Lazer 

今年のフジロックの最後を締めるのは、現在のエレクトロ・ダンス・ミュージック・シーンにおける最重要人物であるディプロ率いるMajor Lazer!観るなら最終日の最後だなーと個人的に思っていたが、 見事にバシッと3日目のホワイトトリに決まってくれた。やっぱ最後は何も考えずバカ騒ぎしたいよね。 と意気込んでいたものの、いざ始まると想像以上に頭悪すぎる!笑 これを1時間半続けるの?!という感じ。(本当に続いたw)

前方のモッシュピットの治安が悪くて、徐々に後ろの安全地帯へフェードアウトしてしまったが、この3日間の中でこの時間だけフジロックとは違う異空間に来てしまったと錯覚してしまうくらい異様な雰囲気だった。

前述のように現在のエレクトロ・シーンをリードする存在であるにも関わらず、ライブの現場ではパフォーマンスに振り切る姿勢が見て取れた。お前らまだまだやれんだろーと言わんばかりにBooyahが流れる。笑 楽しいけどしんどいw

終盤にはShape of youからのLean Onの必殺ミックスが投下され、ホワイトは大合唱!外人も多かったけど、本当に外国に来たみたいだった。

 

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終演後にゴミを拾ってください!とのアナウンスがあったけど、あの演出で、Major Lazerで、「ゴミ拾えー!」というのもなんだか場違いな気がした。笑

 

なんだかマーキーでカンパネラがまたおかしなことをやっているぞ!というの何となく察知しながら、しみじみとしていたオアシスでの時間。

 

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まだ帰りたくないのと、Major Lazer楽しかったけど、何となくフジロック最後だった気がしなかったので、延長戦に突入。深夜のゴールドルームのDJセット!

Silhouetteが流れてみんな盛り上がっている!と思って後で聞いたら、自分以外曲全く知らなかったらしいw

しかし、何にせよ、これで帰路につく踏ん切りがついた。

 

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今回はず~~っと雨に降られ続けたフジロックだったけど、それでもやっぱり楽しかった!今年のラインナップは最高だったけど、それでもまだカバーしきれていない部分はある。世界中のフェスでフランク・オーシャンやケンドリック・ラマーなどがヘッドライナーを務める中で、ここ日本では、今のところ、その気配が全くないのは何とも寂しい。来年以降は今年くらいエッジが効いていて、なおかつ旬のアクトが見られるといいな!(高望みしすぎ?)

 

あと何となく一緒について来てくれていたと思っていた友人たちもどんどんフェスを好きになっていっているし、音楽の趣味なども判明しだしたりしていて面白い。来年以降も一緒にフジロックに行ってくれると嬉しいな。それではまた来年。