My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2017.7.29]FUJI ROCK FESTIVAL 2017 Day2

2日目です。

早くも遅くもない時間に起きました。テントは雨を防ぎきれず、ポタポタと落ちています。質の悪い睡眠でした。この日は終始雨が降っていました。雨に慣れてくると、小雨は雨にカウントしなくなります。

温泉入りたくね?と苗場温泉は例によって混んでいたので、車を走らせて雪ささの湯へ向かう。何時から〇〇始まるなー?とか言いつつも、ゆっくりと湯につかり、食事もがっつりと済ませる。仲間内にいるとどうしたってこうなってしまいますね。入場ゲートをくぐり抜ける頃には13時を過ぎたぐらい。最初はDay Waveを観るつもりだったけど、みんなPunpeeを観に行くというので、自分もどっちに行くか迷っていたし、どうせフルで観られないならとホワイトステージへと向かう。

 

  • 13:00〜 White Stage Punpee

ホワイトに行くと、なんだこの人数は?!と想像以上に人を集めていたのはこのPunpee、水曜日のダウンタウンのOPを担当したりする日本人MCである。フジロックはヒップホップ枠が少ないし、勝手に予想していた人少なそうっていうのは全くの杞憂に過ぎなかった。残念ながら間に合わなかったけど、ベックやレッチリ、オアシスに合わせてラップしたりして会場を大いに盛り上げていたようだ。

日本語ラップは、知れば知るほどあいつとこいつが利害関係で昔こんなことやってて、みたいのが見えてくるので面白いジャンルだと思います。」的なことを言ってたりして、なんか見た目も含めてステレオタイプなラッパーのイメージとはだいぶ離れてるなと感じました。この間地上波の音楽番組にも出演していたし、1stアルバムのリリースをきっかけに今年大いに飛躍するかもしれない。

 

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Punpeeを最後まで観ていたら、すっかりとアマゾンズのスタート時間を忘れていた!最初から見ようと思ってたのに…。小走りでホワイトからレッドまで向かう。到着すると、雨のせいもあってか、レッドは後ろまでぎっしり!と思いきや、後方の人たちが椅子を広げて場所をとっているのが大きな原因だと感じた。「テントの中は椅子禁止」という掲示が見えなかったのかな?イラっとしたから、ちゃんと聞こえるように嫌味を言ってやりました😡😡😡

 

  • 14:00〜 Red Marquee The Amazons

骨太いUKロックを鳴らす期待の新人バンド・The Amazons。少しUKロックシーンに気をかけている人なら名前は聞いたことがあるようなバンドかもしれません。Amazonsってネット通販っぽい名前で覚えやすいしね。

途中から来たので、後方でしか観られなかったけど、アルバムを1枚出しただけの新人だけど、その音源以上に圧があって鬼気迫る演奏を見せつけていた。Black Magicのときなんかは、音源ではダサく感じるイントロも、ライブでは粗削りな感じも相まって非常にかっこよく響くのだ!(これぞUKロック!)前方は特に盛り上がっていた。マーキーを揺らしていた!

特筆すべきはやっぱりラストのJunk Food Foreverでしょう!分かりやすくアンセムちっくな曲で、一度聴けば忘れられないコーラス部分。「イェーエエエー イェー エエ エエエー」なのか「オーオオオー オー オオ オオオー」なのかどっちなのか分からなかったけど(たぶん最初だけイェー?笑)、レッドマーキーにはとてつもない一体感が生まれていた。そして終演後も鳴りやまないオーディエンスの合唱…!という景色に感動してしまった。バンドとしても確実に爪痕を残したという感じだし、観客側としても日本の良い印象を与えられて良かったです。

 

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続くネバヤンを観るためにマーキーに残ってても良かったけど、ネバヤンは今後観る予定もあったし、なんかGlim Spankyのラジオの公開収録があるらしいで?ということでオアシスエリアでぶらぶら。このとき食べた長いフライドポテト美味しかったな。揚げたてだっただけかな。レッドの音漏れが聞こえてきたけど、ネバヤン初っ端から明るい未来をやっていて飛ばしているなーと思った。

 

グリムの前にJake Shimabukuroさんが公開録音をやっていて間近でウクレレの演奏を観れた。握手してくれた。めっちゃ気さくな人で好きになった。続いてGlim Spankyの二人が登場。今回のフジ、キャンセル出そうな面子だし、グリムはその代打要員でスケジュールが抑えられていたのかなー?なんて邪推していたけど、本当にただ遊びに来ただけっぽい。笑 The Lemon TwigsとTemplesを観に来たらしい。次はホワイトでがっつりやりたいと言っていた。なんかライブを観ずにこんな感じでまったりするのも良いですな。

 

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先ほどマーキーで友人に飲まされたウイスキーのせいで、少しほろ酔い状態になりつつ、こんな感じでグリーンでライブを観るのが結構好きだったりする。(晴れてたら尚最高!)そして楽しみにしていたアヴァランチーズ!

 

昨年、健康上の理由でまさかの直前になってキャンセル!楽しみにしていただけにショックな知らせだったけど、今年そのリベンジを果たしにフジロックにやって来てくれくれました!そして驚いたのはステージが昨年のレッドマーキーからグリーンの三番手に昇格したことだ。一体この一年で何があった。笑

おそらく他の出演者との兼ね合いとかが大きいんだろうけど、YouTubeで調べてみると、パーティー感強めなライブをしていたので、大きなステージでも盛り上がるだろうとの判断が下されたのであろう。

2ndアルバム『Wildflower』をジャケットをバックにメンバー2人+サポートメンバー3人の5人編成で登場。完全にバンドセットだ!一曲目はBecause I'm Me。イントロ終わりのBeing in love with you~♪で一気に宴が始まった。去年この曲がシェアされたとき初めて“アヴァランチーズ・カムバック!!!”を感じさせてくれたものだけど、この曲はライブのオープニング・トラックとしても完璧だ!2ndアルバムの流れそのままにFrankie Sinatra。促されるままに「アーーフランキシナットラ アーフランシナットラ」の合唱。この時既にアヴァランチーズのライブめっちゃ楽しいことを確信してしまった。ライブも想像以上に生音重視だし、この一年世界中でツアーを回ってきたことにより、相当ライブ巧者になっているのではないか。

今回のライブで主役を飾っていたのは、間違いなくサポートメンバーの方だった。3人それぞれに見せ場が作られていたし、ライブに華を添えていた。女性ボーカルの人はバットを振り回していたしw

そして大名曲Since I Left Youが苗場のグリーンに鳴り響く。たぶんこの曲で最後だよな~と感じつつも、まだ楽しいパーティーを終わらせたくない気持ちで心が渦巻く。世紀のダンスナンバーに身を揺られながら。

The Avalanchesをメインステージに抜擢したのって他のフェスでもほとんどなかったと思うんだけど、結果大正解だったと思います。雨に降られながらの短いサマーパーティーでした。

 

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いや~アヴァランチーズ良かったな~と思いにふけりながら、オアシスエリアの苗場食堂でとろろめしを食らう! フジロックの名物なので、お越しになった際はぜひ!(常連面)

 

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うかうかと食事をとっていたら、コーネリアスが聞こえてきて、焦ってグリーンへと向かう。

 

コーネリアス小沢健二が同日にラインナップされたのが大きな話題を呼んだ今年のフジロック。その効果もあってか、土曜日の一日券は完売。オザケンの方のホワイトは歴史的入場規制だったらしい。個人的には全然世代でもないので、当初は両方見ないつもりだったけど、予習を進めていくうちに、コーネリアスは世代とか関係なく今の自分が聞いても新鮮な気持ちで聴くことができるなと感じたので徐々に興味が強くなっていた。

サングラスをビシッと決めた小山田圭吾の姿が見える。ライブを観ていると、フジロックだからとかトリ前だからとか、そんなものには全く興味がないと言わんばかりにに飄々とライブを進めている印象を受けた。元々は音遊びからスタートしたような、音の断片をつなぎ合わせたようなものが、小山田圭吾の手にかかれば、スマートに、そしてスムーズに、意味を持って表現されるのだ。そして、それに加え、曲とシンクロした映像や照明でグリーンステージの空間が最大限に演出される。それはまるで周りの木々とステージが溶けあうような感覚である。その空間美にうっとりとしてしまう。STAR FRUITS SURF RIDERが聴こえる頃にはすっかりと陽は落ちていた。生で聴くと、よりいっそう気持ちが浄化されたような気持ちになる。この曲が20年もの前の曲だと言うのだからびっくりだ。決して万人受けするタイプのアーティストではないけれど、これをグリーンで見せるという決断をしたのは、フジロックっぽいというか、価値観を守っているという気がしました。

 

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  • 20:00〜 Rad Marquee Temples

Corneliusから間髪入れず、Temples!前回観たのは、2年前のHostess Club Weekenderだ。割と長く待たされた2ndアルバムだったけれど、内容が素晴らしかったし、これはぜひとも見たいなと思っていた。

前回は機材トラブルもあったりして、今回の方が格段ライブの仕上がりが良かった気がする。 1stと2ndの楽曲を上手く組み合わせてレッドマーキーにサイケの波を轟かせていた。5曲目に演奏されたCetaintyがしっかりと新アンセムになっていることを確認してマーキーを去る。頻繁に来日してくれるし、今度は新木場スタジオコーストを含む東名阪ツアーもするらしいので、日本での人気も安定したものになりそうだ。

 

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定刻が過ぎ、グリーンステージでAphex Twinが始まった。テクノを調べ始めれば、必ず行きつく重鎮アーティストでもある。自分も昔、TSUTAYAで借りて、よく分かんねーwとなった覚えがある。(分らんかったんかい!)

初めはLCDとステージ逆だろ!とか思ったけど(運営側もどっちでも良かった的な発言していた。)、フタを開けてみれば、ライブや演出内容から考えても、これで良かったかなという感じです。てか、エイフェックスのライブ、いろんな意味でやばかったらしいw

10分ぐらいだけ足を止めて見ていたけど、これ以上みると移動できなくなるのでその場を去る。とうとう待ちに待ったLCDサウンドシステムだ!

 

ちょっと圧倒的だった。未だかつて体験したことのないようなアドレナリンが出っぱなしのライブだった!ホワイトのトリでフルセットを用意してくれたフジロック様に本当に感謝!

ホワイトの前方には、Aphex Twinを切り捨てて、踊りたくてしょうがないという人たちばかりが集まて異様な空気感が漂っていた。外人さんも多かった。天井にはミラーボールが吊るされている。そしてステージ上に用意された機材の数々に、既に興奮が止まらない。

オープニングはUs v Them!始まった瞬間から盛り上がりは凄かったけど、そこからサビに向かってギアがもう一段階、二段階上がっていくからハンパない。最初からもうクライマックスかのようなオーディエンスのテンション!そこからDaft Punk is Playing At My Houseに流れ込み、少しピッチ早めな、そしてよりパンキッシュなサウンドで炸裂する!オーディエンスのはやる気持ちをなだめるように、3rdアルバムからI Can Change。ここから少しゆったりとしたテンポの曲が続いたが、決して退屈ということはなく、実験的なことにチャレンジし、あの手この手で観客をエキサイトさせようとする姿勢がうかがえて、ちょっとこのおじさん計り知れないなという感じ。

You Wanted A Hitの流れからTribulationsが投下される。しかし、ジェームスおじさん、太っててイケメンでもないのに、いざステージに立つとめちゃくちゃかっこいいw Yeahでイェー! イェー! イェー!・・・と叫びながら、踊りまくり、今回のライブの1つの沸点を迎える。疲れもピークに達しているはずなのに、ライブ中は不思議と痛みがどこかへ消えてしまう。これはもうスポーツですよ!

終盤に差し掛かり、新曲3つやるよと言って未発表曲を含む3曲を連続で披露する。Call The Policeなんかはこれから新たなアンセムの一つになりそうだし、今回初めて聴いたTonightもLCDの新境地を見たような気がする。9月に発売される新作も楽しみだ!Homeで本編が終了し、早く戻って来てくれと言わんばかりにアンコールの拍手が始まる。その期待を一身に受けてジェームス・マーフィーとその一同が再登場する。

2時間も経とうとしているのが信じられないが、もう終わりは近いのだ。Dance Yrself Cleanで再びオーディエンスを沸々と刺激していき、最後の最後にAll My Friends。イントロのピアノが聞こえてきたとき、これで楽しい楽しいライブは終わりだよ。と自分に言い聞かせなければならないのが辛かった。この至福のダンス・フロアもうじき消えてしまう。すべてをやり終えると、ホワイトは歓喜の瞬間を迎えていた。おそらく周りにいた多くの人たちが、天候とは裏腹に、晴れ晴れしい気持ちになっていたことだと思う。凄いものが観れると期待していたけど、それ以上のものを見せてくれた。LCD Soundsytemベストアクトです!

 

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日付を超えるまでライブを観て、テントに戻ってみると、Nina Kravizを観ると意気込んでいた友人たちは皆就寝。フェスって疲れるのよね。雨だと特に。さあいよいよフジロックも残すところDay3のみです。(続く)