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主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2018.12.18]THE WEEKND ASIA TOUR LIVE IN JAPAN

複数の来日キャンセルを経てようやく日本での初ライブ!極普通にCan't Feel My Faceの大ブレイクをキッカケに知った自分としても随分と待たされたなという印象。

一部では客入りの不安も指摘されていたけど、実際に会場入りしてみるとスカスカな印象は全くなく、しっかりと埋まってる様で一安心。休日に開催できれば間違いなくSold out showとなってたことと思う。とはいえ世界的知名度に比べると日本での知名度は低いのだろうけど😂

 

19時からタイムテーブルに記載されていなかったDJタイムがあった。なんでもDJ PNDAはThe Weekndのツアーではお馴染みの存在らしい。Travis ScottのSiCKO MODEを大音量で聴けてちょっとテンションが上がった。

そして米津玄師が登場。「チケットを買おうと思っていたら、まさか出演することになりました。」と彼なりのリスペクトを示していたと思う。Lemonを聴けてちょっと得した気分。J-Popの著名アーティストの出演、かつアジアツアーでは唯一のオープニング・アクトということで、ネガティブな意見もいくつか散見された。けど、これはネットの世界だけの話で、実際には大歓迎とはいかずとも、温かく迎えられていたように感じた。The Weekndと米津玄師の二人は、日米のポップ・スターの共演という軸でも語れる気がするし、両者とも出どころがミックステープ・ボカロPとアンダーグラウンドであるという共通点もある。個人的には納得のオープニングアクトでした。(ただし、オープニングアクトが必要ということではない。)

 

 

いつ来ても問題なく買えたっぽいMerchを買いに15時に幕張にインしてから5時間半…定刻の20時30分を少し過ぎたところで、ついにThe WeekndことAbel Tesfayeが幕張メッセに降臨する🔥🔥🔥

 

冒頭用にリアレンジされたPray For Meからライブはスタート!いきなりこの曲からはズルすぎる!あのイントロが爆音で場内に響き渡ってテンションが上がらないわけがない。そこから間髪入れずにStarboyへと流れ込む。序盤の序盤からこれがスーパスター、Motherfuckin' Starboyか、と感嘆するのみである😂

 

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今回のライブでは多くの曲がまるでDJのように、シームレスに繋がれた。SecretsからCan't Feel My Faceのミックスは、YouTubeにも挙がっていたので鉄板であるのは知っていたけど、実際に体験するとそれはまた格別だった。Drakeのライブなんかに代表されるけど、曲数が増えることによるシンガーへの負担の増加はオーディエンスのシンガロングでカバーするのが当たり前になっている。今日のライブでもエイベルは頻繁にWhat's up?! と言って観客を煽っていた。それに対して日本のオーディエンスはしっかりと応えられたんじゃないかな。(Sidewalks以外は。笑)

オイシイ部分だけを切り取っていくというのは、彼ほどヒット曲が多いと必然的にそうならざるを得ない部分もあるのだろうが、それを生音で自然にこなすXO Bandのレベルの高さに驚くばかりであった。印象的だったのは、ギターの音色が非常にロック・テイストだったことだ。R&Bの印象がどうしても強いけど、彼はインスピレーションの一つにThe SmithsやBeach Houseを挙げるくらいだし、インディー・ロックへの理解が十分にある人物。それでいてマイケル・ジャクソンのようなスーパースターになることに対しても非常に自覚的であるという、レンジが広くバランス感覚が良い人ということは忘れてはいけない。R&Bのジャンルを押し広げた人というのはやはりジャンルをクロスオーバーしていた人なのだ。

それを改めて示すかのように、今回のツアーでは10年代初頭にThe Weekndを一躍ブレイクさせるきっかけとなったMixtape『House of Balloons』からの曲も多くプレイされた。House of Balloonsは特に好きな曲なのでめちゃくちゃテンションがあがった!Glass Table Girlsに変わる瞬間が本当に最高なのよね。またThe Morningのときメッセがスマホのライトで光の海に変わったのは今思い出しても素晴らしいモーメント。ライブアンサンブルが一際輝く初期曲たちだった。

そんな初期曲からスケール感が半端ないEarned It(これがすごいカッコ良かった!)、Daft PunkとThe Weekndのいいとこ取りをしたかのようなI Feel It Comingまで、随分と長い間待たせた日本のファンたちに8年間のヒストリーを見せつけるかのような集大成的なライブだったと思う。終盤には最新EPからCall Out My Nameもやってくれて、本気になって次作に取り組むというThe Weekndの今後にも目が離せない。

 

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当初予定されていた75分間とは一体何だったんだろうか。がっつりと90分のセットをやってくれた。分かってはいたけど、本当に改めてThe Weekndのシンガーとしての才能をまじまじと見せつけられたライブだった。超絶歌上手い。いつまでも酔いしれていたい歌声だった。今年は洋楽リスナーとして、Kendrick Lamar, Chance The Rapperとポップ・シーンを席巻スーパー・スターを観る機会に多く恵まれたけど、特にThe Weekndは思い入れが強かったし、2018年を締めくくる相応しいライブだったと思います。

Bruno Marsがさいたまスーパーアリーナを4日間ソールドアウトできて、このThe Weekndが幕張1dayを即完できないというのは、何かネジがおかしくなっているはずなんだ。音楽業界の怠慢だーーー!と余計なことを言って、さようならー!2019年も適度にライブ行きたいー。