My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

Stay Home, Wash Hands and Watch TV Series

外出もしづらいしお家でドラマを見よう___。というリコメンドブログをやってみるという試み。

 

ここ最近コロナのせいで生きづらい世の中になっている。感染拡大する前は特にそこまで意識せず日々を過ごしていたけど、自分の生活圏内にもコロナの波が迫ってきたこと、そして自分が感染してしまったとき会社がどのような対応を取るのか、迷惑をかける人の顔が具体的に浮かんだりするとすっかり家を出る気を失くしてしまった。行動履歴も調べられるのも凄い嫌だし。しかし業務内容的に在宅勤務は厳しいので平日はこれまで通り職場に足を運んでいる。コロナウイルスにとっては平日も休日も関係ないのにね。

個人的な楽しみでいうと4月のChara+YUKIのライブも中止になってしまった。Fuji Rock Festivalも大好きなThe Strokesがやっと観られる!と意気揚々とチケットを買ったけど、正直開催は厳しいじゃないかなと思っている。案外こういう時、自分はあまり落ち込まなくて、仕方ないよな、の一言で済ませられるタイプなんだなと思った。自分にとって趣味はあくまでも趣味でプライオリティは結構低い。だからこそずっと好きでいられるんだと思うようにしている。

 

4月になっても部屋は依然として寒いままだ。時折エアコン暖房もつける。こたつは浜松で捨てた。クールじゃないから。外出自粛になっても変わらないことは多く、家にいるときはAmazon PrimeNetflixを観ているという。

先週末までは狂ったようにずっとGame of Thronesを見てた。8シーズンあるって聞いて、途中で挫折すると思ってたけど、シーズン3の終わりからかじりつくようにみるようになった。寝る間を惜しんでももう一話だけ…。って再生ボタンを押しちゃう感じ、良いじゃない?小さな頃からファンタジーが受け付けず、ハリー・ポッターもほとんど見ていないような少年で、このGOTもドラゴンが出たりするって聞くと、あんまノれないな…と思っていたんだけど、世界中でメガヒットしているって聞くと好みは別として観とくかって気になるタイプ。真面目なのでね。自分の好みを知るには嫌いなものもしっかりと知らないと!って思うし。シーズン8を完走したってことは、結果的にはノれたということかしら。キャラクターが多いのは大変だけど、その中の必ず自分が好きなキャラクターを見つけることができるものですよ。

でもそれでもやっぱりGOTは好きなテイストではないの!人がめっちゃ死ぬし、グロテスクな描写も多いしね!やっぱり自分はコメディやロマンスが好きだし、なんとも言えない感情、『最終バスを逃した。次の電車に乗ればいいさ。やってみるけど。わかるでしょ。説明しづらいんだけど。』こういうIt's hard to explainなフィーリングを描く作品を見たいのよ。

 

という近況報告を終え、やっと紹介するのは、

『LOVE』(2016-2018) - Netflix

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オタクっぽいガスとイケてるけど恋愛・お酒に依存して失敗続きのミッキーの王道になりきらないラブコメディ。このドラマはとにかくスマホがたくさん登場して良い。携帯電話が登場しないほうがすれ違いを多く作れるから80年代を舞台にしたドラマが多いなんて言われるけど、それってこの2010年代のリアルではなかったよね。Stranger Thingsみたいなドラマを見た後はこういう日常を描くドラマを見たくなるわけです。スマホのコミュニケーションがとにかくリアルで、国が違えどあるある〜というシーンも多いかも。

物語の性質上、次のエピソードが気になる!とはならないけど、ゆるくみるにはおすすめのドラマ。とりあえず一話だけでも観てみて!という勧め方はできないんだけど、Season 1 Episode 1最後のコンビニのシーンとか凄い好き。そしてSeason 1の最終話のラストも好き。最終Seasonの最後まで見られたなら、こんな素敵な締めかたある?ってなること間違いなし。

あと個人的にBGMに使われている選曲がめっちゃ好み。要所要所でインディー・ロックが流れてここぞというところでBeckが使われるみたいな。あとアメリカでもオタクが聴く音楽としてJamiroquaiが使われるんだというシーンもあったりして興味深い。

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続いてもネトフリ。

『Unbrekable Kimmy Schmidt』 (2015 - 2019) - Netflix

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自分が最も尊敬しているコメディアンであるティナ・フェイ脚本のNYが舞台のシットコム

子供の頃にカルト教団に拉致され、15年間地下に監禁されて育った過去を持つ、見た目は大人、頭脳は子供の逆コナンくん状態のキミーが大都会のNYでどう生きていくかを描いたユーモア溢れるコメディ作品。

最初はそのぶっ飛んだ設定に心が惹かれて見始めたけど、エピソードを進めていくごとに、これただ笑えるだけじゃなく、ピュアなキミーの視線から実は人生を楽しく生きるためのヒントみたいなのが散りばめられているんじゃないの!ってことに気づかされる。ちょっと押し付けがましいくらいの、パンチラインとも言える劇中の台詞は心に残しておこうと思う。

またこのドラマはタイタス・バージェス演じるタイタス・アンドロメドンが超おもしろい。芸者やビヨンセになるシーンは必見。笑

 

そして、現在英国でティナ・フェイのようにコメディができて脚本も書ける最も才能がある女優と言ったら、間違いなくフィービー・ウォーラー=ブリッジなんですよ!最近では本国を超えて、スターウォーズハン・ソロに呼ばれたり、007の脚本家として招聘されたりと今最も引っ張りだこなタレントである。そんな彼女の才能を世に知らしめたのがこの

『Fleabag』(2016 - 2019) - Amazon Prime

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イギリス国内では社会現象を巻き起こすほど大ヒットしたドラマで、“第四の壁”(と言うらしい)を駆使したなかなか興味深い演出で話は進む。最初はだらしない下品な女性主人公のきついジョークが痛快なブラック・コメディだと思って観ていたが、エピソードが進むごとに徐々に彼女の暗い過去が明らかになってくる。その過程の描き方が見事。

シーズン2では神に禁欲を誓った神父との恋愛を描いており、宗教にまで踏み込んだ内容として特に高い評価を受けている。こちらはNetflixではなくAmazon Primeなので契約している人はぜひ!

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ちなみに余談だが、フィービー・ウォーラー=ブリッジを知ったのは何気なく観たNetflixの『Crashing』というドラマで、そこから彼女の同行を追っているのだけど、今めちゃくちゃ才能を評価されるようになって、ほらな!!!としたり顔になっている。

 

少し雰囲気を変えてみましょう。こちらも超おすすめな

『このサイテーな世界の終わり』(2017 -) - Netflix

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こちらもイギリス制作のダーク・コメディ。劇中の台詞で「If this was a film, we'd probably be American.」と言っているのが面白い。一話20分程度で、全8話ということは全部一気に見ても2時間半くらいの尺。映画的に見ても良いと思う。

逃亡劇って最高じゃないですか?見ていてハラハラするし、逃げろ逃げろ!って応援する気持ちにもなっちゃうし。エスケープはここにいちゃダメだ!という前に進もうという側面もあるから基本的には肯定的なんですよね。去年『天気の子』を観た時も逃亡シーンが一番グッと来たのを思い出した。

このサイテーな世界の終わりの一番好きなシーンは、あえてネタバレを避けて言うならば、落ちるところまで落ちて初めて自分という人間の本性に気付くところ。自分をサイコパスだと思いたいだけだったんだという。そこからどう一歩を踏み出すか、の物語とも言える。

 

続いては、またしてもイギリス制作の、学園モノのティーン・ドラマ

『Sex Education』(2019 - ) - Netflix

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高校生の性の悩みを、性のセラピストを母親にもつ、セックス経験がないオーティスが校内でカウンセルしていくというのが物語の大筋。舞台が高校というのを武器に、何事もトラブルになってしまうティーン・ムービー的なノリもありつつ、重くなりすぎずサクサクと観られて良い感じ。一応、“性”がキーワードになっているけど、それ以外にも10代の不安とかを丁寧に描かれている。タイトルに騙されずにぜひ観てみると良いと思う。ここぞというところでThe CureのBoys Don't Cryが流れてガッツポーズよ!

ヒロイン役のメイヴを演じているエマ・マッキーがとても麗しくカッコ良い。シーズン2の変容振りもドラマならではで最高だよ。

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最後に結局何が一番おすすめなの?と聞かれたらこれ。

『Russian Doll』(2019 - ) - Netflix

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謎があったほうが当然物語は面白くなるわけで。あるパーティーの夜死んでは生き返って、死んでは生き返ってを繰り返す。主人公は36歳のナディア。

NBCの大ヒットドラマThis Is USでも主人公の設定が36歳だし、36歳っていうのは人生について考えるにはちょうど良い年齢なのかも。自分にとっても、小学校を卒業した12歳、就職した24歳、そして36歳と12年ごとに重要な時期が来ている実感はちょっとある。月も干支も12で一回りだしね。

話が逸れたけど、このドラマは「好きな作品はブラック・ミラー、ストレンジャー・シングスは1stシーズンだけ好き。ショーシャンクの空は駄作!」と語るエクストリーム・インド人留学生カマルジートも気に入ってくれたドラマだから内容が単純に面白いんだと思う。タイトルのロシアン・ドールの説明みたいなのは本編にないのだけど、一見代わり映えのない日常に見えるけど、どんどん核心に迫っていく感じはまさしくロシア人形だなと。そしてこのドラマを見ると必ずHarry NilssonのGotta Get Upが耳から離れなくなる。

Gotta Get Up - As heard in the Netflix series Russian Doll, a song by Harry Nilsson on Spotify

 

以上自分のテイストを前面出したオススメドラマ6選でした。Netflixは最高だよということだけ伝われば!GOTにとらわれていたここ一ヶ月だったので次に何観ようかとワクワク。