My Own Life Is Rubbish

主にライブレビューや音楽のことについてのブログです。

[2017.4.21]The Stone Roses Live At 日本武道館

ついに、、、昨年の来日公演キャンセルに涙を飲み、次はいつ観られるのだろうと思ってた去年の暮れにリベンジ公演を発表してくれました!初めて発表されてから1年半ほど。本当に待ち焦がれていた来日公演でした。

自分にとってThe Stone RosesというバンドはUKロックを語るのには重要な文脈で、ローゼズの良さを理解したとき初めてUKロックを本当の意味で好きなったような気がしたんです。心が洗われるような美しいメロディライン、会場全体が1つになれるアンセム、そしてグルーヴっていうものをローゼズを通して学んだ。再結成して精力的に活動するのかと思えば、そうでもないし、ずっと出る出ると言われてた新曲も去年やっっっと出たばかり。やっぱり今回のライブを逃すわけにはいけない。

 

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再び来日公演がアナウンスされても場所はやはり日本武道館。これもやはりThe Beatlesから続く英国のロックバンドの系譜なのかな?笑 2014年にBlurを観たのも日本武道館だった。今回はそんなBlur以来の武道館に!!(なるはずだったけど、キャンセルを挟んで先週Norah Jonesを観てしまった。)やはり海外から見ても日本における重要なハコだと認識されてる感じはある。自分の座席は西スタンドのH列。角度があるのは意外とそこまで気にならいけど、後方だと天井がちょっと気になるかな。

開場後の武道館の雰囲気はちょっと異様な盛り上がり。特に日本在住の外国人の方々がやけにテンションが高い。日本人でも自分よりも一回りも二回りも上のおじさん達がやけに楽しそう。本当にローゼズが好きな人が日本中からこの日本武道館に集まっているんだなという感じだった。会場はローゼズ愛で溢れかえっていた。フェスで観るのももちろん最高だけど、本当に好きなアーティストは高いお金をかけてもいいから単独で見たいよなと思う。

 

定刻から10分ほど遅れて、場内が暗転する。自分でもびっくりするぐらいテンションが上がって悲鳴にも近い歓声が自然と出た。4人が揃った光景を見るだけで嬉しくなってしまう。(前日までイアン、ジョン、マニの来日報告はあったけど、レニだけは無かったからちょっと不安だったのもある。笑)

イアンはIan Brawnと掛かっているのか、Own Brainと書かれた白いジャケットを着ていた。ジョンは赤いスカジャン(そしていつの間にか髭もじゃ)、マニは黒い服、レニはいつも通りのセレソン柄のやつ。ソニックマニアのときは全員一緒のレモンジャケットを着ていたけど、今回はそれぞれ自由な感じで、そんな所からも再結成当時とのライブとは意味合いが変わってきているんだなとも捉えられるなーと。

もちろんスタートはI Wanna Be Adored。自分の中で1番ローゼズをローゼズたらしめている曲。沸々とした始まりからあの挨拶代わりのギターリフ。テンションが上がらないわけがない。時代を変えた名盤には必ず、それに説得力を持たせる一曲目というものがあるものだ。アドアド来たっーーと思ってたら曲が終わるのなんてあっという間ですよ。二曲目のElephant Stoneも何度も聞いた曲である。ちなみに今回ローゼズを聴き返しているうちに、実はこのElephant Stone、UK版には収録されていないことを初めて知った。

序盤はSally Sinnamonなども含む初期の楽曲を中心に披露されていた。(というか全体的に1st中心のセトリだったのだが。)ここまでの感想としては「あれ?イアンけっこう歌上手くね?w」というものだった。笑 もっと音を外している動画をいくつも見ていたのでw イアンは曲に合わせてクルクル回ってたり、カンフー?ポーズをとったりして、上機嫌な感じが伺えた。

全体的に1st「The Stone Roses(石と薔薇)」の空気感が漂うライブの雰囲気を最初に打破したのが八曲目のBegging Youだ。“ローゼズは1stに限る”という評価も年々少なくなっていると感じる今日この頃。この日は曲数が少ないものの2ndの楽曲群が効果的にライブのアクセントを加えていたと思う。

 

そしてここからの流れが凄かった。Waterfallのギターリフが響き渡ると共にテンション大爆発(+ちょっとウルッ😭) イアンが客席から渡った日の丸の旗をステージ上に大きく広げる一幕も。

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WaterfallからDon't Stopに移行し、1stの曲順をライブで再現。Waterfallの逆再生がDon't Stopなので、ライブで再現というのもおかしな話なのだが。この曲を聴くときに感じる浮遊感・トリップ感をライブでも味わえて嬉しかった。この次に(謎に?)Elizabeth My Dearを挟み(どうしても歌いたかったのかな?笑)、Fools Gold。この曲を聴いてるとなんで一階スタンドなんかにいるんだろ?アリーナで見てー!という気持ちが溢れてきた。ここら辺のセクションが1番レニのドラマが楽しいところだったので、ほぼレニを見ていた。スクリーンもレニを写すことが多い気がした。ライブを観ていると、ローゼズにおけるレニの重要性がよく分かる。そしてそれは自分だけではなく、全てのオーディエンス、そして本人達も理解しているに違いなかった。自分が1番好きなドラマーはレニで間違い無いんだけど、この会場の中にはそんな人がたくさんいそうだ。笑

 

終盤は去年突如発表されたAll For Oneも含めて、大合唱セクションだった。Made Of StoneやThis Is The Oneなど、、、他のどのバンドよりもUKのバンドで、そしたマンチェスターのロックバンドなんだと強く感じた瞬間である。

ライブも終わりに近づいてくると、最初は安定していたように感じたイアンの音階もどんどん合わなくなってきた!笑 それさえも愛おしく感じるのがこのThe Stone Rosesというバンドなんですよ!

もう会場全体が理解しているはずなんだけど、お別れの時間が近づく。レニのドラムソロから、I Am The Resurrectionである。自分も全力で歌った。サビで大合唱した後に最高のブレイクダウンである。ライブが終わって1週間以上たった今でもあの瞬間を思い出す度鳥肌が立つ。みんなで最後にもういっちょ楽しもうぜ!っていう至福の時間。去り際にメンバー同士で抱擁し合い、手を取り合って挨拶。その姿を会場が祝福するかのように拍手を送る。こんなにオーディエンスからの“愛”で溢れた光景を他のライブで見たことがない。本当にThe Stone Rosesというバンドは愛されているのだなと感じた。

 

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メンバーが去った後に一部アンコールの拍手が起こったりもしたが、レザレクションの後にやる曲なんかないだろう…というね。明日の2日目もバイトさえなかったら当日券を買っていたに違いないし、本当に買いたかった!

色々ライブを見ることが増えてきたけども、本来はこのぐらい好きなバンドのライブさえ見れれば満足できるはずなんだよなとも思ったり。とにかく最高だった!ローゼズのライブ。今後本人たちが熱量をキープしてローゼズの活動を行なっていけるのかは未知数だけれども、また来日してくれるとなったら必ずチケットを買います!

 

〈SETLIST〉

I Wanna Be Adored
Elephant Stone
Sally Cinnamon
Mersey Paradise
(Song for My) Sugar Spun Sister
Bye Bye Badman
Shoot You Down
Begging You
Waterfall
Don't Stop
Elizabeth My Dear
Fools Gold
All for One
Love Spreads
Made of Stone
She Bangs the Drums
Breaking Into Heaven
This Is the One
I Am the Resurrection